問題
E社では、期末近くに通例でない多額の関連当事者との取引が行われた。監査人のリスク評価上の対応として、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1関連当事者取引は必ず適正に処理されているため、監査人は特段の手続を実施しない
- 2通例でない重要な取引や関連当事者との取引はリスク評価と無関係であり、実証手続の対象外である
- 3関連当事者取引は経営者が開示すれば足り、監査人は取引の実在性や条件を検討する必要はない
- 4通例でない重要な取引であり不正リスク要因ともなり得ることから、取引の事業上の合理性、実在性、取引条件、開示の適切性を検討し、特別な検討を必要とするリスクの有無を評価する
正解
4. 通例でない重要な取引であり不正リスク要因ともなり得ることから、取引の事業上の合理性、実在性、取引条件、開示の適切性を検討し、特別な検討を必要とするリスクの有無を評価する
詳しい解説を見る解説を閉じる
解説
監査基準委員会報告書550及び315によれば、通例でない重要な取引や関連当事者との取引は、事業上の合理性を欠く場合には不正な財務報告や資産の流用を隠蔽する手段となり得るため、固有リスクが高く、特別な検討を必要とするリスクとなり得る。監査人は取引の事業上の合理性、実在性、独立第三者間取引に相当する条件で行われているか、財務諸表における開示の適切性などを検討する。したがって「必ず適正に処理されているため特段の手続を実施しない」は職業的懐疑心を欠き誤りである。関連当事者取引や通例でない重要な取引はまさにリスク評価上重要な検討対象であるから、「リスク評価と無関係で実証手続の対象外」は誤りである。関連当事者取引については開示のみならず取引の実在性や条件の妥当性も監査手続の対象となるから、「経営者が開示すれば足り取引の実在性や条件を検討する必要はない」も誤りである。
一問一答
5科目1,000問を科目別に学習