問題
「経営者による内部統制の無効化」に対する監査上の対応に関する記述として、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1経営者による内部統制の無効化のリスクは統制が整備されていれば消滅するため、監査人は特段の手続を実施しない
- 2経営者は内部統制を無効化できる立場にあるため、監査人はこのリスクを常に重要な虚偽表示リスクとして扱い、仕訳入力等のテストや会計上の見積りの偏向の検討などの手続を実施する
- 3経営者による無効化リスクは内部統制の問題であって監査意見には影響しないため、監査人は評価の対象としない
- 4経営者による無効化リスクへの対応は内部監査人に一任すれば足り、監査人自らは手続を実施しない
正解
2. 経営者は内部統制を無効化できる立場にあるため、監査人はこのリスクを常に重要な虚偽表示リスクとして扱い、仕訳入力等のテストや会計上の見積りの偏向の検討などの手続を実施する
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解説
監査基準委員会報告書240によれば、経営者は他の企業構成員が遵守すべき内部統制を無効化できる特別な立場にあるため、経営者による内部統制の無効化のリスクは、程度の差はあってもすべての企業に存在し、監査人は当該リスクを重要な虚偽表示リスクとして扱わなければならない。監査人は、総勘定元帳や決算修正に反映された仕訳入力その他の修正のテスト、会計上の見積りにおける経営者の偏向の有無の検討、通例でない重要な取引の事業上の合理性の評価などの手続を実施する。したがって統制が整備されていても経営者は無効化し得るため、「統制が整備されていれば消滅するので特段の手続を実施しない」は誤りである。このリスクは監査上重視すべきものであるから、「監査意見には影響せず評価の対象としない」は誤りである。監査人自らが手続を実施する必要があるから、「内部監査人に一任すれば足りる」も誤りである。
一問一答
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