問題
F社では会計処理の大部分がERPシステムにより自動化されている。財務諸表監査における「ITへの対応」に関する記述として、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1ITを利用している場合、監査人は自動化された業務処理統制を理解する必要はなく、手作業の統制のみを評価すればよい
- 2IT環境では内部統制の評価が不要となるため、監査人は分析的手続のみで監査を完結できる
- 3ITに関する全般統制(アクセス管理・プログラム変更管理・運用管理等)とIT業務処理統制を理解・評価し、システムに起因する重要な虚偽表示リスクへの対応を検討する
- 4ITシステムが導入されている場合には、固有リスクは常に消滅するため統制を評価する必要はない
正解
3. ITに関する全般統制(アクセス管理・プログラム変更管理・運用管理等)とIT業務処理統制を理解・評価し、システムに起因する重要な虚偽表示リスクへの対応を検討する
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解説
内部統制の基本的枠組み及び監査基準委員会報告書315によれば、内部統制の構成要素の一つとして「ITへの対応」が位置づけられ、監査人はIT環境から生じるリスクを理解し、IT全般統制とIT業務処理統制の整備・運用状況を理解・評価する。IT全般統制はアクセス管理、プログラムの開発・変更管理、システムの運用管理などから成り、IT業務処理統制(入力・処理・出力の正確性を確保する自動化された統制)が有効に機能する基盤となる。したがってERP等の自動化された業務処理統制も評価対象となるから、「自動化された業務処理統制を理解する必要はなく手作業の統制のみを評価すればよい」は誤りである。IT環境でも内部統制の理解・評価は必要であるから、「内部統制の評価が不要となり分析的手続のみで完結できる」は誤りである。ITの導入により処理誤りやアクセス不正など固有リスクは変化しても消滅しないから、「固有リスクは常に消滅し統制を評価する必要はない」も誤りである。
一問一答
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