問題
会社分割における債権者の保護に関する記述として、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1分割会社に残存する債権者は、いかなる場合も分割会社に対してのみ債務の履行を請求できる
- 2会社分割では、承継される債務の債権者であっても異議を述べることは一切できない
- 3分割後に分割会社に対して債務の履行を請求できる債権者は、常に承継会社に対しても履行を請求できる
- 4承継会社に承継されず分割会社に残存する債権者を害することを知って会社分割がされた場合、残存債権者は承継会社に対し承継した財産の価額を限度に債務の履行を請求できる
正解
4. 承継会社に承継されず分割会社に残存する債権者を害することを知って会社分割がされた場合、残存債権者は承継会社に対し承継した財産の価額を限度に債務の履行を請求できる
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解説
いわゆる詐害的会社分割について、会社法759条4項は、承継会社に債務が承継されず分割会社に残存する債権者を害することを知って会社分割がされたときは、残存債権者は承継会社に対し、承継した財産の価額を限度として債務の履行を請求できると定める。したがって残存債権者が分割会社に対してのみ請求できるとする記述は、この特則を看過しており誤りである。承継債務の債権者や分割後に分割会社に請求できなくなる債権者などは、債権者異議手続(789条・799条)の対象となり異議を述べることができるから、一切異議を述べられないとする記述も誤りである。残存債権者が承継会社に請求できるのは詐害の認識等の要件を満たす場合に限られ、常に請求できるわけではないから、常に承継会社に請求できるとする記述も誤りである。この規律は、優良事業のみを新会社に移して債権者を害する濫用的な分割を抑止する趣旨に基づく。
一問一答
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