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財務会計論難易度: 2025年度

公認会計士 過去問財務会計論 第277問

問題

「資産除去債務に関する会計基準」および同適用指針に従い,次の〔資料〕に基づき,当期(X1年4月1日~X2年3月31日)の設備Aに係る減価償却費の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,時の経過による資産除去債務の調整額(利息費用)は減価償却費に含めないこと。また,計算過程で端数が生じる場合,千円未満をその都度四捨五入すること。 〔資料〕 1.当社は当期首に,甲社から土地を借り受け,設備Aを取得・設置し操業を開始した。 2.当社は設備Aの耐用年数を10年と見積もり,甲社と10年にわたる事業用定期借地権契約を締結した。なお,契約期間満了となる10年後に設備Aを解体・撤去して甲社に土地を返還しなければならない。 3.設備Aの取得原価は788,000千円であり,残存価額はゼロで,定額法による減価償却が行われている。 4.当社は過去に設備Aと同等の設備の解体・撤去を専門業者に請け負わせた実績があり,解体・撤去に係る割引前の将来キャッシュ・フローの見積金額として期待値を使用している。なお,将来キャッシュ・フローが見積値から乖離するリスクは,個々の将来キャッシュ・フローの見積りに反映させている。 5.設備Aの解体・撤去に係る予想労務費は,現在において解体業に従事する者を雇うのに要する平均的な賃金を基礎とする。賃金の支払いに関しては,生起し得る複数のインフレ率補正前予測キャッシュ・フロー(見積値から乖離するリスクを反映済み)および発生確率が次のように予測されたため,加重平均して平均的な賃金を算出することとした。
項目
インフレ率補正前予測キャッシュ・フロー(千円)10,00015,00020,00025,00030,00040,000
発生確率(%)102030201010
6.当社は,解体業者が設備Aの解体・撤去にかける間接費および設備費用を,労務費の50%と仮定している。また,当社は,解体業者が解体・撤去する際に稼得する利益を,労務費の30%と仮定している。 7.当期首における利付国債(残存期間10年)の流通利回りは3%である。また,インフレ率は10年にわたり年平均2%となると当社は予測している。

選択肢

  1. 178, 800 千円
  2. 279, 957 千円
  3. 382, 065 千円
  4. 482, 392 千円
  5. 582, 760 千円
  6. 683, 166 千円

正解

4. 82, 392 千円

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解説

正解は「82,392千円」。①解体・撤去に係る労務費の期待値=10,000×10%+15,000×20%+20,000×30%+25,000×20%+30,000×10%+40,000×10%=22,000千円。②これに解体業者の間接費・設備費用(労務費の50%=11,000千円)と利益(労務費の30%=6,600千円)を加えた割引前将来キャッシュ・フロー(現在の価格水準)=39,600千円。③10年間のインフレ率年2%を反映すると、39,600×1.02の10乗=48,272千円(千円未満四捨五入)。④資産除去債務は無リスクの割引率(利付国債の流通利回り3%)で割り引いて算定するため、48,272÷1.03の10乗=35,919千円。⑤資産除去債務に対応する除去費用35,919千円は設備Aの帳簿価額に加算し、設備Aの耐用年数10年にわたり減価償却する。当期の減価償却費=(788,000+35,919)÷10年=82,392千円(千円未満四捨五入)。(出典: 令和7年公認会計士試験 第Ⅱ回短答式試験 財務会計論 問題7)

一問一答

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