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民法難易度: 標準2021年度

司法書士 過去問民法 第355問

問題

売買に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは,後記 1 から 5 までのうち,どれか。 ア 売買の目的物の引渡しについて期限があるときは,代金の支払についても同一の期限を付したものとみなされる。 イ 売主が種類,品質又は数量に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において,売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したときは,買主は,その不適合の程度に応じて代金の減額を請求するために,履行の追完の催告をすることを要しない。 ウ 売主が売買の目的物の引渡しを遅滞しているときは,買主に対して現実に目的物の引渡しがされていなくとも,売買の目的物から生じた果実は買主に帰属する。 エ 売主が種類,品質又は数量に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合であっても,売主の責めに帰すべき事由がないときは,買主は,その不適合を理由として,当該売買契約の解除をすることができない。 オ 売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合であっても,買主がその不適合を知った時から 1 年以内にその旨を売主に通知しなかったときは,売主がその引渡しの時にその不適合を知り,又は重大な過失によって知らなかったときを除き,買主は,その不適合を理由として,損害賠償の請求をすることができない。

選択肢

  1. 1アエ
  2. 2アオ
  3. 3イウ
  4. 4イオ
  5. 5ウエ

正解

4. イオ

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解説

正解は「イオ」(正しいものの組合せ)。 ア=誤り。売買の目的物の引渡しについて期限があるときは、代金の支払についても同一の期限を付したものと「推定」される(民法573条)。みなすのではないから、反対の合意等があればその推定は破られる。根拠:民法573条 イ=正しい。買主は原則として相当の期間を定めて履行の追完の催告をした上でなければ代金の減額を請求することができないが、売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したときは、催告をすることなく直ちに代金の減額を請求することができる(民法563条2項2号)。催告をしても無意味だからである。根拠:民法563条 ウ=誤り。まだ引き渡されていない売買の目的物が果実を生じたときは、その果実は売主に帰属する(民法575条1項)。売主が引渡しを遅滞している場合であっても同様であり、代金の利息と果実とを対価的に均衡させる趣旨である。根拠:民法575条1項 エ=誤り。契約の解除に債務者の帰責事由は要件とされていない(民法541条、542条)。したがって売主に責めに帰すべき事由がなくても、買主は契約不適合を理由として契約の解除をすることができる。解除ができないのは、その不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときである(民法543条、564条)。根拠:民法564条、541条、543条 オ=正しい。売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その不適合を理由として履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この限りでない(民法566条)。根拠:民法566条 以上より、正しいのはイとオであり、正解は「イオ」となる。(出典: 令和3年度 司法書士試験 午前の部 第18問)

一問一答

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