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民事訴訟法難易度: 標準2022年度

司法書士 過去問民事訴訟法 第18問

問題

訴えの利益に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 訴え提起前の協議において被告が既に履行期にある請求権の存在を認め、訴え提起後もこれを争わないことが明らかなときは、その請求権に係る給付の訴えには、訴えの利益が認められない。 イ 甲土地が原告の所有であることの確認を求める本訴に対し、甲土地が被告の所有であることを前提としてその所有権に基づき甲土地の返還を求める反訴が提起された場合において、所有権確認を求める本訴には、訴えの利益が認められない。 ウ 現に生存している遺言者が提起した遺言無効確認の訴えには、訴えの利益が認められない。 エ 債権者がその債権について執行証書を所持している場合において、同一の債権に係る給付の訴えには、訴えの利益が認められない。 オ 将来の給付を求める訴えには、あらかじめその請求をする必要がある場合に限り、訴えの利益が認められる。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アエ
  3. 3イエ
  4. 4イオ
  5. 5ウオ

正解

5. ウオ

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解説

正解は「ウオ」(正しいものの組合せ)。 ア=誤り。給付の訴えは、原告が請求権の存在を主張する以上、被告がこれを争うかどうかにかかわらず訴えの利益が認められる。判決によって初めて債務名義が得られ、強制執行が可能になるからである。被告が争わないことは請求の認諾等の問題にすぎない。根拠:民事訴訟法133条、民事執行法22条1号 イ=誤り。所有権確認を求める本訴に対し、被告が自らの所有権に基づく返還請求の反訴を提起したとしても、本訴の確認判決には所有権の帰属を既判力をもって確定する独自の意義がある。したがって本訴の確認の利益は失われない。根拠:民事訴訟法134条の2、114条1項 ウ=正しい。遺言は遺言者の死亡により初めて効力を生じ、遺言者は生存中いつでも遺言を撤回することができるから、遺言者が生存している間は、遺言によって受遺者とされた者等がいかなる権利を取得するわけでもない。したがって現に生存している遺言者が提起した遺言無効確認の訴えには確認の利益がない(最判平成11年6月11日参照)。根拠:民法985条、1022条 エ=誤り。執行証書には既判力がなく、請求異議の訴えによって争われる可能性がある。したがって同一の債権について既判力を有する債務名義を得るために給付の訴えを提起する利益が認められる。根拠:民事執行法22条5号、35条 オ=正しい。将来の給付を求める訴えは、あらかじめその請求をする必要がある場合に限り、提起することができる(民事訴訟法135条)。履行期未到来の請求について訴えを認めるには、任意の履行が期待できない等の必要性が要求される。根拠:民事訴訟法135条 以上より、正しいのはウとオであり、正解は「ウオ」となる。(出典: 令和4年度 司法書士試験 午後の部 第3問)

一問一答

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