司法書士に戻る
民事訴訟法難易度: 標準2023年度

司法書士 過去問民事訴訟法 第13問

問題

次の対話は、訴訟費用に関する教授と学生の対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 教授: 裁判所は、当事者の申立てがない場合であっても、事件を完結する裁判において、訴訟費用の負担の裁判をしなければなりませんか。 ア 裁判所は、当事者の申立てがない場合には、訴訟費用の負担の裁判をする必要はありません。 教授: 民事訴訟法上、訴訟費用の負担の原則については、どのように定められていますか。 イ 訴訟費用は敗訴の当事者の負担とすると定められています。 教授: それでは、原告の請求のうち一部は認容されたが、一部は棄却された場合に、訴訟費用の全部を被告に負担させることはできますか。 ウ その訴訟における具体的な事情にかかわらず、一部しか敗訴していない被告に、訴訟費用の全部を負担させることはできません。 教授: 次に、当事者が裁判所において和解をした場合において、訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、訴訟費用の負担はどうなりますか。 エ この場合の訴訟費用は、当事者の各自が負担することになります。 教授: 最後に、当事者は、裁判所がした訴訟費用の負担の裁判に対して、独立して不服を申し立てることはできますか。 オ 訴訟費用の負担の裁判に不服がある者は、その裁判について即時抗告をすることができます。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アオ
  3. 3イウ
  4. 4イエ
  5. 5エオ

正解

4. イエ

詳しい解説を見る

解説

正解は「イエ」(正しいものの組合せ)。 ア=誤り。裁判所は、事件を完結する裁判において、職権で、その審級における訴訟費用の全部について、その負担の裁判をしなければならない(民事訴訟法67条1項本文)。当事者の申立ては不要である。根拠:民事訴訟法67条1項 イ=正しい。訴訟費用は、敗訴の当事者の負担とする(民事訴訟法61条)。訴訟を追行させる原因を作った者に費用を負担させるという結果責任の考え方に基づく。根拠:民事訴訟法61条 ウ=誤り。一部敗訴の場合における訴訟費用の負担は、裁判所が、その裁量で定める。ただし、事情により、当事者の一方に訴訟費用の全部を負担させることができる(民事訴訟法64条)。したがって一部しか敗訴していない被告に訴訟費用の全部を負担させることも可能である。根拠:民事訴訟法64条 エ=正しい。当事者が裁判所において和解をした場合において、和解の費用又は訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、その費用は、各自が負担する(民事訴訟法68条)。和解は互譲による解決であり、勝敗を観念できないためである。根拠:民事訴訟法68条 オ=誤り。訴訟費用の負担の裁判に対しては、独立して不服を申し立てることはできない(民事訴訟法282条参照)。訴訟費用の負担は本案の勝敗に従って定まる付随的な裁判であるから、本案の裁判に対する上訴とともにしか争えない。根拠:民事訴訟法282条、67条 以上より、正しいのはイとエであり、正解は「イエ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午後の部 第3問)

一問一答

全11科目1,000問を科目別に学習

民事訴訟法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では司書の全1350問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。司法書士試験は午前の部(憲法・民法・刑法・会社法商法)と午後の部(民事訴訟法等・供託法・司法書士法・不動産登記法・商業登記法)の択一式に、不動産登記と商業登記の記述式を加えた構成です。受験資格は不要で、行政書士や宅建からのステップアップにも向いています。