問題
選択肢
- 1アウ
- 2アエ
- 3イウ
- 4イオ
- 5エオ
正解
1. アウ
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解説
正解は「アウ」(誤っているものの組合せ)。 ア=誤り。留置権の行使は、債権の消滅時効の進行を妨げない(民法300条)。留置権を行使していることは債権を行使していることを意味しないからである。したがってAが甲建物を留置している間も、必要費償還請求権の消滅時効は進行する。時効の完成を防ぐには別途、裁判上の請求等の手段を採る必要がある。根拠:民法300条 イ=正しい。留置権者が留置物について有益費を支出したときは、これによる価格の増加が現存する場合に限り、所有者の選択に従い、その支出した金額又は増価額を償還させることができる(民法299条2項)。選択権が所有者側にある点に注意を要する。根拠:民法299条2項 ウ=誤り。留置権者は、債務者の承諾を得なければ、留置物を使用し、賃貸し、又は担保に供することができず(民法298条2項本文)、これに違反した場合には、債務者は留置権の消滅を請求することができる(同条3項)。消滅請求という意思表示があって初めて消滅するのであって、当然に消滅するわけではない。根拠:民法298条2項・3項 エ=正しい。物上代位を定める民法304条は先取特権について規定され、質権及び抵当権に準用されている(民法350条・372条)が、留置権には準用されていない。留置権には優先弁済的効力がなく、目的物を留置して間接的に弁済を強制する権利にとどまるからである。したがってAは保険金請求権に物上代位することができない。根拠:民法304条、350条、372条 オ=正しい。留置権は、他人の物を占有する者がその物に関して生じた債権を有するときに成立するのであって(民法295条1項)、債権の債務者がその物の所有者であることは要件とされていない。Aが支出した必要費の償還請求権は甲建物に関して生じた債権であるから、Aは賃貸人Bに対し、甲建物について留置権を主張することができる。根拠:民法295条1項、608条1項 以上より、誤っているのはアとウであり、正解は「アウ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午前の部 第12問)
一問一答
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