司法書士に戻る
民法難易度: 標準2023年度

司法書士 過去問民法 第310問

問題

先取特権に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から 5 までのうち、どれか。 ア 一般の先取特権者は、不動産について登記をしなくても、不動産売買の先取特権について登記をした者に優先して当該不動産から弁済を受けることができる。 イ 同一の目的物について共益の費用の先取特権者が数人あるときは、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受ける。 ウ 一般の先取特権者は、債務者の財産に不動産と不動産以外の財産とがある場合には、まず不動産から弁済を受けなければならない。 エ 同一の不動産について売買が順次された場合には、売主相互間における不動産売買の先取特権の優先権の順位は、売買の前後による。 オ 不動産の売買の先取特権の効力を保存するためには、売買契約と同時に、不動産の代価又はその利息の弁済がされていない旨を登記しなければならない。

選択肢

  1. 1アイ
  2. 2アウ
  3. 3イエ
  4. 4ウオ
  5. 5エオ

正解

2. アウ

詳しい解説を見る

解説

正解は「アウ」(誤っているものの組合せ)。 ア=誤り。一般の先取特権は、不動産について登記をしなくても、特別担保を有しない債権者に対抗することができる(民法336条本文)。しかし、登記をした第三者に対しては対抗することができない(同条ただし書)。不動産売買の先取特権について登記をした者は登記をした第三者に当たるから、一般の先取特権者はこれに優先して弁済を受けることはできない。根拠:民法336条 イ=正しい。同一の目的物について同一順位の先取特権者が数人あるときは、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受ける(民法332条)。共益の費用の先取特権者が数人ある場合も同様に按分となる。根拠:民法332条 ウ=誤り。一般の先取特権者は、まず不動産以外の財産から弁済を受け、なお不足があるのでなければ、不動産から弁済を受けることができない(民法335条1項)。不動産については抵当権者等の利害関係人が多く、先にこれを引き当てにすると混乱を生ずるためである。まず不動産から弁済を受けなければならないとする点が逆である。根拠:民法335条1項 エ=正しい。同一の不動産について売買が順次された場合には、売主相互間における不動産売買の先取特権の優先権の順位は、売買の前後による(民法331条2項)。先に売った売主が優先する。根拠:民法331条2項 オ=正しい。不動産の売買の先取特権の効力を保存するためには、売買契約と同時に、不動産の代価又はその利息の弁済がされていない旨を登記しなければならない(民法340条)。売買契約と同時にすることが必要であり、事後に登記しても効力は保存されない。根拠:民法340条 以上より、誤っているのはアとウであり、正解は「アウ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午前の部 第13問)

一問一答

全11科目1,000問を科目別に学習

民法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では司書の全1350問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。司法書士試験は午前の部(憲法・民法・刑法・会社法商法)と午後の部(民事訴訟法等・供託法・司法書士法・不動産登記法・商業登記法)の択一式に、不動産登記と商業登記の記述式を加えた構成です。受験資格は不要で、行政書士や宅建からのステップアップにも向いています。