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民法難易度: 標準2023年度

司法書士 過去問民法 第315問

問題

請負に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5までのうち、どれか。 ア 目的物の引渡しを要する請負契約においては、報酬は、仕事の目的物の引渡しと同時に、支払わなければならない。 イ 目的物の引渡しを要する請負契約においては、請負人が仕事を完成した後であっても、その目的物の引渡しが完了するまでは、注文者は、いつでも損害を賠償して契約を解除することができる。 ウ 注文者が破産手続開始の決定を受けたときは、請負人は、仕事を完成した後であっても、報酬の支払がされるまでは、注文者の破産手続開始を理由として請負契約を解除することができる。 エ 請負人が注文者に引き渡した目的物の品質が請負契約の内容に適合しない場合には、その不適合が注文者の供した材料の性質によって生じたものであり、かつ、請負人がその材料が不適当であることを知らなかったときであっても、注文者は、請負人に対して、履行の追完の請求をすることができる。 オ 請負契約が仕事の完成前に解除された場合において、請負人が既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、請負人は、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アオ
  3. 3イエ
  4. 4イオ
  5. 5ウエ

正解

2. アオ

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解説

正解は「アオ」(正しいものの組合せ)。 ア=正しい。報酬は、仕事の目的物の引渡しと同時に支払わなければならない(民法633条本文)。物の引渡しを要しないときは、報酬は後払いとなる(同条ただし書、624条1項の準用)。仕事の完成が先履行であり、報酬と引渡しが同時履行の関係に立つ。根拠:民法633条 イ=誤り。注文者がいつでも損害を賠償して契約の解除をすることができるのは、請負人が仕事を完成しない間に限られる(民法641条)。仕事が完成した後は、引渡しが未了であっても、この規定による解除をすることはできない。根拠:民法641条 ウ=誤り。注文者が破産手続開始の決定を受けたときは、請負人又は破産管財人は契約の解除をすることができるが、請負人による解除については、仕事を完成した後はすることができない(民法642条1項)。仕事が完成した以上、報酬債権を破産債権として行使すれば足りるからである。根拠:民法642条1項 エ=誤り。仕事の目的物の契約不適合が注文者の供した材料の性質又は注文者の与えた指図によって生じたものであるときは、注文者は、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない(民法636条本文)。請負人がその材料又は指図が不適当であることを知りながら告げなかったときは例外となるが(同条ただし書)、本問は請負人が知らなかった場合であるから、追完請求はできない。根拠:民法636条 オ=正しい。請負が仕事の完成前に解除された場合において、請負人が既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、その部分を仕事の完成とみなし、請負人は注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる(民法634条2号)。注文者の責めに帰することができない事由によって仕事を完成することができなくなったときも同様である(同条1号)。根拠:民法634条 以上より、正しいのはアとオであり、正解は「アオ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午前の部 第18問)

一問一答

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