司法書士に戻る
民事訴訟法難易度: 標準2023年度

司法書士 過去問民事訴訟法 第11問

問題

民事訴訟における管轄に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出せずに、訴訟要件が欠けることを理由として訴えの却下を求めた場合には、応訴管轄が生ずる。 イ 裁判所の管轄は、口頭弁論終結の時を標準として定める。 ウ 裁判所は、管轄に関する事項について、職権で証拠調べをすることができる。 エ 不動産の売買契約に基づく売買代金の支払を求める訴えは、不動産に関する訴えとして、不動産の所在地を管轄する裁判所に提起することができる。 オ 簡易裁判所に提起された貸金 100 万円の返還を求める本訴に対し、被告が適法な反訴により地方裁判所の管轄に属する請求をした場合において、本訴原告(反訴被告)の申立てがあるときは、簡易裁判所は、決定で、本訴及び反訴を地方裁判所に移送しなければならない。

選択肢

  1. 1アエ
  2. 2アオ
  3. 3イウ
  4. 4イエ
  5. 5ウオ

正解

5. ウオ

詳しい解説を見る

解説

正解は「ウオ」(正しいものの組合せ)。 ア=誤り。応訴管轄が生ずるのは、被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をした場合である(民事訴訟法12条)。訴訟要件が欠けることを理由として訴えの却下を求めることは本案についての弁論に当たらないから、応訴管轄は生じない。根拠:民事訴訟法12条 イ=誤り。裁判所の管轄は、訴えの提起の時を標準として定める(民事訴訟法15条)。管轄の恒定と呼ばれ、訴え提起後に事情が変われば管轄が失われるという不安定を避ける趣旨である。口頭弁論終結時を基準とするのではない。根拠:民事訴訟法15条 ウ=正しい。裁判所は、管轄に関する事項について、職権で証拠調べをすることができる(民事訴訟法14条)。管轄は職権調査事項であり、当事者の主張立証に委ねられないためである。根拠:民事訴訟法14条 エ=誤り。不動産に関する訴えとは、不動産上の権利の存否や帰属等、不動産そのものを目的とする訴えをいい、不動産の売買契約に基づく売買代金の支払を求める訴えはこれに当たらない。この訴えは財産権上の訴えとして義務履行地の裁判所に提起することができるにとどまる(民事訴訟法5条1号)。根拠:民事訴訟法5条1号・12号 オ=正しい。簡易裁判所に係属する訴訟について、被告が反訴で地方裁判所の管轄に属する請求をした場合において、相手方の申立てがあるときは、簡易裁判所は、決定で、本訴及び反訴を地方裁判所に移送しなければならない(民事訴訟法274条1項)。反訴だけを分離すると審理の重複を招くためである。根拠:民事訴訟法274条1項 以上より、正しいのはウとオであり、正解は「ウオ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午後の部 第1問)

一問一答

全11科目1,000問を科目別に学習

民事訴訟法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では司書の全1350問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。司法書士試験は午前の部(憲法・民法・刑法・会社法商法)と午後の部(民事訴訟法等・供託法・司法書士法・不動産登記法・商業登記法)の択一式に、不動産登記と商業登記の記述式を加えた構成です。受験資格は不要で、行政書士や宅建からのステップアップにも向いています。