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民事訴訟法難易度: 2023年度

司法書士 過去問民事訴訟法 第12問

問題

共同訴訟に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 通常共同訴訟において、共同被告の一人が原告の主張する請求原因事実を認める旨の陳述をしたとしても、他の共同被告に対する請求との関係では、当該事実につき自白の効果は生じない。 イ 通常共同訴訟においては、共同被告の一人が提出した証拠につき、他の共同被告がこれを援用しない限り、その者に対する請求との関係では、事実認定の資料とすることはできない。 ウ 類似必要的共同訴訟においては、共同訴訟人の一人が控訴すれば、それによって原判決の確定が妨げられ、当該訴訟は全体として控訴審に移審し、控訴審の判決の効力は控訴をしなかった共同訴訟人にも及ぶ。 エ 共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告から同時審判の申出があったときは、裁判所は、弁論及び裁判を分離することができない。 オ 必要的共同訴訟に係る事件が適法に係属し、共同被告の一人がその本案について準備書面を提出した場合において、その共同被告の一人が訴えの取下げに同意をしたときは、共同被告の全員が同意をしなくても、同意をした者に対する関係で訴えの取下げの効力が生ずる。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アエ
  3. 3イウ
  4. 4イオ
  5. 5エオ

正解

4. イオ

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解説

正解は「イオ」(誤っているものの組合せ)。 ア=正しい。通常共同訴訟においては、共同訴訟人の一人の訴訟行為は他の共同訴訟人に影響を及ぼさない(民事訴訟法39条。共同訴訟人独立の原則)。したがって共同被告の一人が請求原因事実を認める旨の陳述をしても、他の共同被告に対する請求との関係では自白の効果は生じない。根拠:民事訴訟法39条 イ=誤り。共同訴訟人の一人が提出した証拠は、他の共同訴訟人が援用しなくても、その者に対する請求との関係でも事実認定の資料とすることができる(共同訴訟人間の証拠共通の原則)。証拠調べの結果として得られた心証を裁判官が分断して用いることは自由心証主義の下で不自然だからである。自白について独立の原則が妥当するのと区別を要する。根拠:民事訴訟法39条、247条 ウ=正しい。必要的共同訴訟においては、共同訴訟人の一人がした訴訟行為は全員の利益においてのみ効力を生ずる(民事訴訟法40条1項)。したがって類似必要的共同訴訟において共同訴訟人の一人が控訴すれば原判決の確定が妨げられ、事件全体が控訴審に移審し、その判決の効力は控訴をしなかった共同訴訟人にも及ぶ。根拠:民事訴訟法40条1項 エ=正しい。共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告の申出があったときは、弁論及び裁判は分離しないでしなければならない(民事訴訟法41条1項。同時審判の申出がある共同訴訟)。両負けを避けるための制度である。根拠:民事訴訟法41条1項 オ=誤り。必要的共同訴訟においては合一確定が要請されるから、訴えの取下げに対する同意も共同被告の全員がしなければ効力を生じない。一部の者との関係でのみ訴えの取下げの効力を生じさせることはできない。根拠:民事訴訟法40条1項、261条2項 以上より、誤っているのはイとオであり、正解は「イオ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午後の部 第2問)

一問一答

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