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民法難易度: 2024年度

司法書士 過去問民法 第285問

問題

相隣関係に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から 5 までのうち、どれか。なお、別段の慣習の有無を考慮する必要はない。 ア 堀の所有者は、対岸の土地が他人の所有に属するときは、当該土地の所有者の承諾を得なければ、当該堀の幅員を変更してはならない。 イ 土地の所有者は、その所有地の水を通過させるに当たり、低地の所有者の承諾を得なければ、当該低地の所有者が設けた工作物を使用することはできない。せき ウ 水流地の所有者は、他人が所有する対岸の土地に付着させて堰を設けたときは、これによって生じた損害に対して償金を支払わなければならない。 エ 土地の所有者は、他の土地に設備を設置しなければ電気の供給を受けることができない場合であっても、当該他の土地の所有者の承諾を得なければ、当該設備を設置することはできない。 オ 土地の所有者が境界付近における障壁の修繕をするために隣地を使用する必要がある場合であっても、隣地上の住家については、その居住者の承諾を得なければ、立ち入ることはできない。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アオ
  3. 3イウ
  4. 4イエ
  5. 5エオ

正解

4. イエ

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解説

正解は「イエ」。ア=正しい。民法219条1項は、溝、堀その他の水流地の所有者は、対岸の土地が他人の所有に属するときは、その水路または幅員を変更してはならないと定める。対岸の土地所有者の利益を保護する規定であるから、その承諾があれば変更することができる。イ=誤り。民法221条1項は、土地の所有者は、その所有地の水を通過させるため、高地または低地の所有者が設けた工作物を使用することができると定める。低地の所有者の承諾は要件とされていない。もっとも利益を受ける割合に応じて工作物の設置・保存の費用を分担しなければならない(同条2項)。ウ=正しい。民法222条1項は、水流地の所有者は、堰を設ける必要がある場合には、対岸の土地が他人の所有であるときであっても、その堰を対岸に付着させて設けることができるとしつつ、これによって生じた損害に対して償金を支払わなければならないと定める。エ=誤り。令和3年改正により新設された民法213条の2第1項は、土地の所有者は、他の土地に設備を設置しなければ電気、ガスまたは水道水の供給その他これらに類する継続的給付を受けることができないときは、継続的給付を受けるため必要な範囲内で、他の土地に設備を設置する権利を有すると定める。他の土地の所有者の承諾は要件ではなく、あらかじめその目的・場所・方法を通知すれば足りる(同条3項)。オ=正しい。民法209条1項は一定の目的のため必要な範囲内で隣地を使用することができるとしつつ、同項ただし書は、住家については、その居住者の承諾がなければ、立ち入ることはできないと定める。住居の平穏を特に保護する趣旨である。したがって誤っているのはイとエである。(出典: 令和6年度 司法書士試験 午前の部 第8問)

一問一答

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