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民法難易度: 2025年度

司法書士 過去問民法 第268問

問題

担保権の行使に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 留置権者は、留置権による競売を申し立てることができない。 イ 一般の先取特権者は、民事執行法上の担保権の実行手続によることなく、債務者の有する債権を直接取り立てることができる。 ウ 質権設定者は、被担保債務の弁済期が到来した後、質権者との間で、被担保債務の弁済として質物の所有権を質権者に取得させる旨の合意をすることができる。 エ 抵当権者は、物上代位権の行使によらなければ、抵当不動産の賃料を被担保債権の弁済に充てることができない。 オ 動産譲渡担保権が同一の目的物に重複して設定されている場合には、後順位譲渡担保権者は、私的実行をすることができない。

選択肢

  1. 1アイ
  2. 2アエ
  3. 3イウ
  4. 4ウオ
  5. 5エオ

正解

4. ウオ

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解説

正解は「ウオ」。ア=誤り。留置権者は、留置権による競売(形式的競売)を申し立てることができる(民事執行法195条)。留置権には優先弁済権がないため、目的物の保管の負担から解放されるための換価手続として認められている。イ=誤り。一般の先取特権も担保権であり、その実行は民事執行法上の担保権実行手続(債権については民事執行法193条による差押命令)によらなければならない。直接取立てができるのは差押命令を得た後である。ウ=正しい。流質契約は質権設定契約時から弁済期前までは禁止されるが(民法349条)、弁済期到来後に質物の所有権を質権者に取得させる旨の合意をすることは禁じられていない。同条は「設定行為又は債務の弁済期前の契約において」と限定しており、弁済期後の代物弁済の合意は有効である。エ=誤り。抵当権者は物上代位により賃料債権を差し押さえることができる(民法372条・304条)が、それ以外に抵当不動産について担保不動産収益執行(民事執行法180条2号)の申立てをして賃料から弁済を受けることもできる。「物上代位によらなければならない」とする点が誤り。オ=正しい。最高裁は、重複して動産譲渡担保が設定された場合において、後順位譲渡担保権者は私的実行をすることができないとした(最判平18・7・20)。先順位譲渡担保権者の優先権を害するからである。したがって正しいのはウとオである。(出典: 令和7年度 司法書士試験 午前の部 第11問)

一問一答

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