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民法難易度: 2025年度

司法書士 過去問民法 第273問

問題

債権の譲渡に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア AがBに対する甲債権をCに譲渡し、その事実を確定日付のある証書によらずにBに通知した後に、Aが甲債権を更にDに譲渡し、その事実を確定日付のある証書によってBに通知したときは、Bは、Dに対して甲債権に係る債務を履行しなければならない。 イ 譲渡禁止特約が付された金銭債権が譲渡され、その事実を譲渡人が確定日付のある証書によって債務者に通知した後に、譲渡人について破産手続開始の決定があった場合には、債権の全額を譲り受けた譲受人は、譲渡禁止特約があることを知っていたときであっても、債務者にその債権の全額に相当する金銭を供託させることができる。 ウ 将来債権の譲渡がされた後、債務者対抗要件を具備する前にその将来債権について譲渡禁止の意思表示がされた場合には、債務者は、譲受人がそのことを知らず、知らなかったことについて重大な過失がなかったときであっても、譲受人に対してその債務の履行を拒むことができる。 エ 譲渡禁止特約が付された債権が譲渡され、譲受人が譲渡禁止特約の存在を知っていた場合において、その譲受人の債権者が当該債権の差押えをしたときは、債務者は、その譲受人の債権者に対し、その債務の履行を拒むことができない。 オ 債権譲渡の譲受人が債務者対抗要件を具備した後に、債務者が譲渡人に対する他人の債権を取得した場合において、その債権が対抗要件具備時より前の原因に基づいて生じたものであるときは、債務者は、その債権による相殺をもって譲受人に対抗することができる。

選択肢

  1. 1アイ
  2. 2アエ
  3. 3イウ
  4. 4ウオ
  5. 5エオ

正解

5. エオ

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解説

正解は「エオ」。ア=正しい。債権が二重に譲渡された場合の優劣は、確定日付のある証書による通知または承諾の到達の先後で決まる(民法467条2項)。確定日付のない通知しかされていないCは、確定日付のある通知を得たDに劣後するから、BはDに弁済しなければならない。イ=正しい。民法466条の3は、譲渡制限の意思表示がされた金銭債権が譲渡された場合において、譲渡人について破産手続開始の決定があったときは、債権の全額を譲り受けて第三者対抗要件を備えた譲受人は、譲渡制限を知っていたときであっても、債務者にその債権の全額に相当する金銭を債務の履行地の供託所に供託させることができると定める。ウ=正しい。民法466条の6第3項は、将来債権の譲渡がされた場合において、譲渡人が対抗要件具備時までに譲渡制限の意思表示をしたときは、譲受人その他の第三者がそのことを知っていたものとみなすと定める。したがって譲受人は現実には善意無重過失であっても悪意とみなされ、債務者は履行を拒むことができる。エ=誤り。民法466条の4第2項は、譲受人が譲渡制限を知りまたは重大な過失により知らなかった場合において、その債権者が強制執行をしたときは、債務者は同法466条3項を援用して債務の履行を拒むことができると定める。悪意の譲受人の債権者が譲受人以上の地位を取得できないためである。オ=誤り。民法469条2項柱書ただし書は、債務者が対抗要件具備時より後に他人の債権を取得したときは、同項による相殺の対抗を認めないと定める。対抗要件具備時より前の原因に基づいて生じた債権であっても、他人から取得したものであれば相殺をもって譲受人に対抗することはできない。したがって誤っているのはエとオである。(出典: 令和7年度 司法書士試験 午前の部 第16問)

一問一答

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