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民法難易度: 2025年度

司法書士 過去問民法 第279問

問題

Aは、配偶者Bと甲建物に居住していたが死亡した。この事例に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。ただし、アを除き、甲建物をAが単独で所有していたものとする。 ア 甲建物をA及びBが共有していた場合であっても、Bは、遺産の分割によって甲建物の配偶者居住権を取得することができる。 イ 遺産の分割によって、Bが甲建物の配偶者居住権を、Aの子Cが甲建物の所有権をそれぞれ取得した場合には、Cは、Bに対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負う。 ウ 配偶者居住権を取得したBは、甲建物を使用する必要がなくなったときは、甲建物の所有者の承諾を得ることなく、甲建物を第三者に賃貸して賃料収入を得ることができる。 エ 配偶者居住権を取得したBは、甲建物のうち従前居住の用に供していなかった部分について、これを居住の用に供することはできない。 オ 配偶者居住権を取得したBが善良な管理者の注意を怠って居住建物の使用又は収益をしたことによって生じた損害の賠償は、甲建物の所有者がBから甲建物の返還を受けた時から 1 年以内に請求しなければならない。

選択肢

  1. 1アイ
  2. 2アオ
  3. 3イエ
  4. 4ウエ
  5. 5ウオ

正解

4. ウエ

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解説

正解は「ウエ」。ア=正しい。配偶者居住権が成立しないのは、被相続人が相続開始の時に居住建物を配偶者以外の者と共有していた場合である(民法1028条1項ただし書)。本記述の共有者は被相続人Aと配偶者B自身であって「配偶者以外の者」との共有ではないから、Bは遺産の分割により配偶者居住権を取得することができる。イ=正しい。居住建物の所有者は、配偶者に対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負う(民法1031条1項)。配偶者居住権は登記が対抗要件であり(同条2項による民法605条の準用)、配偶者による単独申請はできない。ウ=誤り。民法1032条3項は、配偶者は居住建物の所有者の承諾を得なければ、居住建物の改築もしくは増築をし、または第三者に居住建物の使用もしくは収益をさせることができないと定める。使用の必要がなくなったとしても、承諾なく賃貸することはできない。エ=誤り。民法1032条1項は、配偶者は従前の用法に従い善良な管理者の注意をもって居住建物の使用および収益をしなければならないとしつつ、ただし書で、従前居住の用に供していなかった部分について、これを居住の用に供することを妨げないと定める。居住用への転用は明文で許容されている。オ=正しい。民法1036条は民法600条を準用し、契約の本旨に反する使用または収益によって生じた損害の賠償は、居住建物の返還を受けた時から1年以内に請求しなければならないとする。したがって誤っているのはウとエである。(出典: 令和7年度 司法書士試験 午前の部 第22問)

一問一答

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