問題
選択肢
- 1カルドア・ヒックス基準
- 2パレート基準
- 3ロールズ基準
- 4功利主義基準
正解
1. カルドア・ヒックス基準
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解説
ある政策で得をする人と損をする人がいるとき、「得した人の利益が損した人の損失を上回るなら、社会全体としては改善とみなそう」という考え方が「カルドア・ヒックス基準」です。ポイントは、勝者が敗者に実際にお金を払って埋め合わせる(補償する)必要はなく、理屈の上で補償できるだけの余裕があればよい、とする点。だから「潜在的補償原理」とも呼ばれます。 たとえば、ある公共事業で社会全体の便益が100億円増え、迷惑を被る人の損失が60億円なら、差し引き40億円のプラス。実際に60億円を渡さなくても「渡そうと思えば渡せて、なお40億円残る」なら改善だ、と判定します。この発想こそが、公共政策の費用便益分析(コストとベネフィットを足し引きして可否を決める手法)の理論的な土台になっています。 他の基準と比べると違いが鮮明です。パレート基準は「誰一人として損をさせず、少なくとも一人を得させる」厳しい条件で、現実にはめったに満たせない。ロールズ基準は「いちばん恵まれない人の境遇をどれだけ良くできるか」を重視する公平寄りの考え方。功利主義は社会全体の効用の総和を最大化する立場。カルドア・ヒックスは「合計でプラスならOK・補償は潜在的でよい」という、効率性を実務に使えるようにした基準だと理解しましょう。
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