問題
選択肢
- 1スルツキー分解
- 2パレート分析
- 3ラグランジュ分解
- 4ワルラス分析
正解
1. スルツキー分解
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解説
ある財の価格が変わったときに需要量がどう動くか——その変化を『代替効果』と『所得効果』という2つの力に分けて分析する手法を「スルツキー分解」といいます。値段が変わると私たちの買い方がなぜ変わるのか、その理由を二段構えで解き明かす考え方です。 2つの効果の中身を見ましょう。コーヒーが値上がりした場面で考えます。まず『代替効果』は、コーヒーが相対的に割高になったので、代わりに割安になった紅茶へ乗り換える動き。実質的な豊かさを一定に保ったまま、相対価格の変化だけで生じる需要の変化です。次に『所得効果』は、コーヒーが高くなったぶん財布の中身(実質所得)が目減りし、買える総量が減ることで生じる需要の変化。この2つを合わせたものが、価格変化による需要量の全体の変化(価格効果)になります。 この分解は、財の種類を見分けるのにも使えます。正常財では両効果が同じ向きに働き需要は素直に動きますが、劣等財では所得効果が逆向きに働きます。さらに劣等財のうち所得効果が代替効果を上回るほど強いと、価格が下がったのに需要が減るという例外的な「ギッフェン財」になります。 なお「実質所得を一定に保つ」の意味づけには2つの流儀があります。スルツキー分解は「もとの消費の組合せを買い続けられる購買力」を維持する考え方、ヒックス分解は「もとの効用水準」を維持する考え方で、分解の内訳は微妙に異なります。診断士試験では両者を区別せず、代替効果と所得効果への分解を総称してスルツキー分解と呼ぶのが一般的です。混同しやすい「パレート分析」は資源配分の効率性(パレート最適)の議論、「ワルラス分析」は全市場が同時に均衡する一般均衡の議論で、価格効果を2つに分けるスルツキー分解とは目的が異なります。
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