問題
金利平価説によれば、国際的に金融資産への投資を行うことにより、次式が成り立つところで為替レートが決まると考えられている。 r = r* +(eᵉ − e)/ e ここで、r:日本の利子率、r*:アメリカの利子率、eᵉ:円建てで示した予想為替レート、e:円建てで示した現実の為替レートとする。この式の意味するものとして、最も適切な記述はどれか。
選択肢
- 1アメリカの利子率が日本の利子率より高いとしても、現実の為替レートが円高・ドル安の方向に動けば、日本の金融資産に投資することが有利になる。
- 2左辺は日本の金融資産への投資に伴う収益率、右辺はアメリカの金融資産への投資に伴う収益率であり、左辺が右辺より大きければ、日本への投資が増加し、為替レートは円安・ドル高になる。
- 3日本の金融緩和は、国内利子率を低下させて為替レートを円高・ドル安の方向に変動させる。
- 4予想為替レートが円高・ドル安の方向に動けば、現実の為替レートも円高・ドル安の方向へと動き、予想の自己実現が見られる。
正解
4. 予想為替レートが円高・ドル安の方向に動けば、現実の為替レートも円高・ドル安の方向へと動き、予想の自己実現が見られる。
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解説
金利平価式の右辺(eᵉ − e)/ e は、ドル資産に投資した場合に期待される為替差益(予想減価率)を表す。エが正しい。予想為替レート eᵉ が円高・ドル安方向(eᵉ が小さく)へ動くと、ドル資産の予想収益率が下がるため資金が円資産へ向かい、現実の為替レート e も円高・ドル安方向へ動く。予想がそのとおり実現する「予想の自己実現」が見られる。 アは誤り。現実レートが円高(e が小さく)になると右辺の為替差益項が大きくなり、ドル資産(アメリカ)への投資が有利になるため誤り。イは誤り。左辺が右辺より大きい(日本の収益率が高い)と日本への投資が増え、円買いが進んで「円高・ドル安」になるため、方向が逆。ウも誤り。日本の金融緩和で国内利子率が低下すると、相対的に不利となった円資産が売られ「円安・ドル高」となる。したがって正解はエである。 (出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成19年度 中小企業診断士1次試験 経済学・経済政策 第9問)
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