問題
減価償却の財務的効果(自己金融効果)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1減価償却費は現金支出を伴わない費用であるため、収益によって回収された資金がその分だけ企業内部に留保される効果をいう
- 2減価償却費を計上すると法人税額が増加し、企業の資金繰りが改善される効果をいう
- 3減価償却により固定資産の帳簿価額が増加し、担保価値が高まる効果をいう
- 4減価償却費の計上により配当可能な利益が増加し、株主への分配が促進される効果をいう
正解
1. 減価償却費は現金支出を伴わない費用であるため、収益によって回収された資金がその分だけ企業内部に留保される効果をいう
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解説
減価償却の自己金融効果とは、「減価償却費は現金支出を伴わない費用であるため、収益によって回収された資金がその分だけ企業内部に留保される効果」をいう。取得時に投下された資金は、毎期の減価償却費が売上収益によって回収される過程で企業内に還流し、固定資産に固定化されていた資本が流動資産へ転化する(固定資産の流動化)。この留保資金は取替資金の内部的な蓄積にも役立つ。「法人税額が増加し、企業の資金繰りが改善される」との記述は誤りで、減価償却費の計上は課税所得をむしろ減少させる方向に働くうえ、税額の増加が資金繰りを改善するという説明自体が論理として成り立たない。「固定資産の帳簿価額が増加し、担保価値が高まる」も誤りで、減価償却は帳簿価額を規則的に減少させる手続である。「配当可能な利益が増加し、株主への分配が促進される」も誤りで、費用計上により利益はむしろ減少し、その分の資金が社外に流出せず留保される点にこそ財務的効果の意義がある。
一問一答
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