問題
選択肢
- 1訴訟物とは原告が審判を求める訴訟上の請求のことであり、何が訴訟物となるかは既判力の客観的範囲を画する点で重要である
- 2一個の交通事故により同一の身体傷害を受けた場合、治療費と慰謝料は損害項目が異なるため、判例上、常に別個の訴訟物として扱われる
- 3原告は訴え提起後、口頭弁論終結に至るまでいつでも自由に訴訟物を変更でき、相手方の同意も裁判所の許可も一切不要である
- 4給付の訴え・確認の訴え・形成の訴えのうち、確認の訴えはおよそ訴えの利益を問題とする余地がない
正解
1. 訴訟物とは原告が審判を求める訴訟上の請求のことであり、何が訴訟物となるかは既判力の客観的範囲を画する点で重要である
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解説
訴訟物とは原告が裁判所に審判を求める訴訟上の請求(権利主張)であり、その範囲は既判力がどこまで生じるかという客観的範囲を画する基準となるため極めて重要である。訴訟物の捉え方により審理対象や二重起訴の判断も変わる。判例は、同一事故により生じた同一の身体傷害を理由とする財産上の損害(治療費等)と精神上の損害(慰謝料)の賠償請求権は一個であり、両者をあわせて請求する場合の訴訟物も一個であるとしている(最判昭和48年4月5日)から、損害項目が異なるというだけで別個の訴訟物となるわけではない。訴えの変更には請求の基礎の同一性などの要件があり(民事訴訟法143条)、無条件・自由にできるわけではない。確認の訴えはとりわけ即時確定の利益という訴えの利益が厳しく問題となる類型である。したがって訴訟物が既判力の客観的範囲を画するとする記述が最も適切である。
一問一答
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