問題
A社はB社に対し製品の引渡しを求める権利を有しているが、B社が当該製品(特定物)を第三者に転売・引渡しをしてしまうおそれがある。A社が将来の引渡しの強制執行を保全するために採るべき民事保全の手続として最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1金銭債権の保全のため、B社の預金に対して仮差押えを申し立てる
- 2仮の地位を定める仮処分として、B社に対し当該製品を直ちにA社へ引き渡すよう命じる決定を求める
- 3係争物に関する仮処分として、当該製品について占有移転禁止の仮処分を申し立てる
- 4B社に対する貸金返還請求として支払督促を申し立てる
正解
3. 係争物に関する仮処分として、当該製品について占有移転禁止の仮処分を申し立てる
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解説
特定物の引渡請求権など金銭債権以外の権利について、その目的物の現状を維持し将来の強制執行を保全する手段が「係争物に関する仮処分」である(民事保全法23条1項)。本件のように製品が第三者に転売・引き渡されると引渡執行が困難になるおそれがある場合、占有移転禁止の仮処分を用いて目的物の占有が移転しても執行できるよう保全する。金銭債権を保全する仮差押えは引渡請求権の保全には適さない。仮の地位を定める仮処分は争いある権利関係に暫定的地位を定めるもので、保全段階で本案的に引渡しを終局的に実現するものではない。支払督促は金銭等の給付請求のための簡易手続であり物の引渡保全とは異なる。よって占有移転禁止の仮処分が正しい。
一問一答
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