問題
A社はB社に対する貸金債権について、B社所有の甲不動産に抵当権の設定を受けている。B社が債務を弁済しないため、A社が抵当権を実行して債権を回収しようとする場合の手続として最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1抵当権を実行するには、まず貸金返還請求訴訟で確定判決という債務名義を取得しなければ競売を申し立てられない
- 2抵当権の実行は強制競売の方法によるため、債務者の他の一般財産と同様に執行文の付与を受ける必要がある
- 3抵当権者は、裁判所の関与を経ることなく、自ら甲不動産を任意に売却して代金を取得することが当然に認められている
- 4抵当権者は債務名義がなくても、担保不動産競売の申立てにより抵当権を実行することができる
正解
4. 抵当権者は債務名義がなくても、担保不動産競売の申立てにより抵当権を実行することができる
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解説
抵当権などの担保権の実行としての不動産競売(担保不動産競売)は、債務名義を必要とせず、抵当権の存在を証する文書(登記事項証明書等)を提出して申し立てることができる(民事執行法181条等)。これは確定判決等の債務名義を要求する一般債権者による強制競売との大きな違いであり、担保権者は本案訴訟を経ずに迅速に換価・回収できる。したがって貸金返還請求訴訟で債務名義を得る必要はなく、執行文付与も担保権実行では不要である。抵当権者が裁判所の関与なく目的不動産を自ら任意売却して優先弁済を受けること(私的実行)は、原則として当然には認められず、法定の競売手続等によるのが原則である。したがって債務名義がなくても担保不動産競売を申し立てられるとする記述が最も適切である。
一問一答
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