問題
取締役の善管注意義務および忠実義務に関する記述として、適切でないものはどれか。
選択肢
- 1取締役は、会社に対して善良な管理者の注意をもって職務を行う義務を負う。
- 2取締役は、法令・定款および株主総会の決議を遵守し、会社のため忠実にその職務を行わなければならない。
- 3取締役は、会社の利益と自己の利益が相反する場合でも、忠実義務に反することはない。
- 4取締役の善管注意義務は、委任契約に関する民法の規定に基づくものである。
正解
3. 取締役は、会社の利益と自己の利益が相反する場合でも、忠実義務に反することはない。
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解説
取締役と会社の関係は委任に関する規定に従い(会社法330条)、取締役は受任者として善良な管理者の注意義務(善管注意義務、民法644条)を負う。さらに会社法355条は、法令・定款・株主総会決議を遵守し会社のため忠実に職務を行う忠実義務を定める。会社の利益と取締役の利益が相反する場面(競業取引・利益相反取引・報酬・自己取引等)はまさに忠実義務が問題となる典型場面であり、取締役は自己の利益を会社の利益に優先させてはならない。よって「相反する場合でも忠実義務に反することはない」は誤りである。両義務は取締役の職務の適正を担保する基本原理であり、違反は任務懈怠責任の根拠となる。
一問一答
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