問題
選択肢
- 1請負人は、注文者が代金を支払わない場合でも、完成した建物について何らの担保的権利も有しない
- 2請負代金債権を担保する留置権や先取特権は、当事者が契約で明示的に合意しなければ一切成立しない
- 3不動産工事の先取特権は、工事によって生じた不動産の増価額について、法律上当然に成立し得る法定担保物権である
- 4請負人は、注文者が代金を支払わなくても、いったん引き渡した建物を実力で取り戻すことができる
正解
3. 不動産工事の先取特権は、工事によって生じた不動産の増価額について、法律上当然に成立し得る法定担保物権である
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解説
不動産工事の先取特権は、工事の設計・施工・監理をする者が工事によって生じた不動産の増価額について有する法定担保物権であり、法律上当然に成立し得る(民法327条。ただし、その効力を保存するには工事を始める前に費用の予算額を登記しなければならない〔338条1項〕)ため、不動産工事の先取特権が増価額について法律上当然に成立し得る法定担保物権とする記述が正しい。請負人は、代金が支払われない場合、引渡し前であれば目的物について留置権(295条)を主張でき、本問のように引き渡して留置権が消滅した後(302条)も、工事を始める前に予算額を登記していれば不動産工事の先取特権を行使し得るので、完成した建物について何らの担保的権利も有しないとする記述は誤り。先取特権や留置権は法律の要件により当然に成立する法定担保であって契約上の合意を要しないので、これらが当事者の明示的な合意がなければ一切成立しないとする記述は誤り。引渡し後に実力で取り戻す自力救済は原則として違法であり許されないので、引き渡した建物を実力で取り戻せるとする記述も誤りである。
一問一答
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