問題
A社はB社に対して有する金銭債権の担保として、B社が所有する建物に抵当権の設定を受けた。この抵当権に関する次の記述のうち、最も適切なものを①〜④の中から1つ選びなさい。
選択肢
- 1抵当権の効力は抵当不動産そのものにのみ及び、抵当地上の建物が滅失して受け取る火災保険金請求権などの物上代位の対象には一切及ばない。
- 2抵当権者であるA社は、被担保債権について元本のほか、満期となった最後の2年分の利息および遅延損害金についても、原則として抵当権を行使して優先弁済を受けることができる。
- 3B社が抵当建物を第三者に賃貸している場合、A社は抵当権に基づき当然に賃料を直接取り立てる権利を有し、物上代位の手続を経る必要はない。
- 4同一の不動産に複数の抵当権が設定された場合、その順位は被担保債権の発生日の先後によって決まり、登記の先後は関係しない。
正解
2. 抵当権者であるA社は、被担保債権について元本のほか、満期となった最後の2年分の利息および遅延損害金についても、原則として抵当権を行使して優先弁済を受けることができる。
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解説
元本のほか満期となった最後の2年分の利息・遅延損害金について優先弁済を受けられるとする記述が適切。民法375条は、抵当権者が利息・定期金については「満期となった最後の2年分」に限り抵当権を行使して優先弁済を受けられるとする(後順位抵当権者等の保護のため)。火災保険金請求権など物上代位の対象には一切及ばないとする記述は誤りで、抵当権は目的物の売却・賃貸・滅失等により債務者が受けるべき金銭等に物上代位できる(372条・304条、火災保険金請求権も対象)。賃料を当然に直接取り立てる権利を有し物上代位の手続を要しないとする記述も誤りで、賃料への物上代位には払渡し前の差押えという手続が必要で、当然に直接取立てできるわけではない。順位が被担保債権の発生日の先後で決まるとする記述も誤りで、抵当権の順位は登記の先後により決まる(373条)のであって被担保債権の発生日ではない。
一問一答
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