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株式会社の組織と運営難易度: 標準

ビジネス実務法務検定2級 予想問題株式会社の組織と運営 第16問

問題

X株式会社(取締役会設置会社)の代表取締役Aが、取締役会の承認を得ずに、会社の事業と競合する事業を自己のために行った。この競業避止義務に関する次の記述のうち、最も適切なものを①〜④の中から1つ選びなさい。

選択肢

  1. 1取締役が自己または第三者のために会社の事業の部類に属する取引をするには、取締役会設置会社では取締役会において当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならず、これを怠った取引によって取締役または第三者が得た利益の額は、会社の損害額と推定される。
  2. 2競業避止義務は取締役在任中に限られず、退任後も期間の定めなく当然に競業が禁止される。
  3. 3取締役会の承認を得ずに競業取引を行っても、その取引自体が当然に無効となり、相手方は善意であっても取引の効力を主張できない。
  4. 4競業避止義務に違反した取締役は、会社に対して任務懈怠責任を負うことはなく、得た利益を返還すれば足りる。

正解

1. 取締役が自己または第三者のために会社の事業の部類に属する取引をするには、取締役会設置会社では取締役会において当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならず、これを怠った取引によって取締役または第三者が得た利益の額は、会社の損害額と推定される。

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解説

競業取引には重要事実を開示して取締役会の承認を要し、承認を怠った取引で得た利益額は会社の損害額と推定されるとする記述が適切。会社法356条1項1号・365条により、取締役の競業取引は重要事実を開示して取締役会(非設置会社では株主総会)の承認が必要で、承認を怠って行った場合、取締役や第三者が得た利益額は会社の損害額と推定される(423条2項)。退任後も期間の定めなく当然に競業が禁止されるとする記述は誤りで、競業避止義務は在任中の義務であり、退任後の競業は当然には禁止されず特約等を要する。承認を得ない競業取引自体が当然に無効となるとする記述も誤りで、競業取引自体は会社・取締役間の取引ではなく第三者との取引であり、承認を欠いても取引自体は有効で、問題は取締役の対会社責任である。違反取締役は任務懈怠責任を負わず利益を返還すれば足りるとする記述も誤りで、違反取締役は任務懈怠による損害賠償責任(423条)を負う。

一問一答

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