問題
日本企業であるA社と、外国に所在する企業であるB社とが、国境を越えた物品の売買契約を締結しようとしている。この契約をめぐる国際法務に関する次の①〜⑤の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
選択肢
- 1国際取引における契約の準拠法は、契約当事者がいかに合意したとしても、常に売主の所在国の法が強制的に適用され、当事者の選択が考慮される余地はない。
- 2日本とB社の所在国がいずれも国際物品売買契約に関する国際連合条約(ウィーン売買条約、CISG)の締約国である場合、当事者は、その契約への同条約の適用を明示または黙示に排除することは一切できない。
- 3国際裁判管轄について、当事者があらかじめ管轄裁判所を合意で定めることはできず、訴えは常に被告の所在国の裁判所にのみ提起することができる。
- 4契約に適用される法(準拠法)について当事者が選択をしている場合には、原則としてその選択した地の法が契約の成立および効力の準拠法となり、選択がないときは「法の適用に関する通則法」に従い、当該契約に最も密接な関係がある地の法が準拠法となる。
- 5国際取引の契約書を英語で作成した場合には、当事者間に準拠法の合意があるか否かにかかわらず、契約の準拠法は当然に英米法(英語圏の法)になる。
正解
4. 契約に適用される法(準拠法)について当事者が選択をしている場合には、原則としてその選択した地の法が契約の成立および効力の準拠法となり、選択がないときは「法の適用に関する通則法」に従い、当該契約に最も密接な関係がある地の法が準拠法となる。
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解説
④が適切。当事者が準拠法を選択していればその地の法が準拠法となり(法の適用に関する通則法7条)、選択がないときは最も密接な関係がある地の法による(同法8条)。①は不適切。契約の準拠法は原則として当事者の選択(当事者自治)により定まり、常に売主所在国法が強制適用されるわけではない。②は不適切。当事者は、ウィーン売買条約(CISG)の適用を明示または黙示に排除することができる(CISG6条)。③は不適切。国際裁判管轄について当事者が管轄の合意をすることは認められており、常に被告所在国の裁判所にのみ提起できるわけではない。⑤は不適切。契約書の使用言語と準拠法とは別個の問題であり、英語で作成したことから当然に英米法が準拠法になるわけではない。
一問一答
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