問題
A社は訴訟以外の紛争解決手段(ADR)や保全手続の活用を検討している。裁判外紛争解決手続および民事保全に関する次のア〜エの記述のうち、適切なものの組み合わせを①〜④の中から1つ選びなさい。 ア. 仲裁合意がある場合、当事者は原則としてその紛争について訴訟を提起することができず、仲裁判断は確定判決と同一の効力を有する。 イ. 民事調停は当事者の合意による解決を目指す手続であり、調停が成立して作成された調停調書の記載は裁判上の和解と同一の効力を有する。 ウ. 仮差押えや仮処分などの民事保全手続は、本案訴訟の判決が確定した後でなければ申し立てることができない。 エ. 民事調停において調停が成立しなかった場合、当事者は改めて訴訟を提起することは一切できない。
選択肢
- 1ア・エ
- 2イ・ウ
- 3ウ・エ
- 4ア・イ
正解
4. ア・イ
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解説
アは適切。有効な仲裁合意があると当事者はその紛争を訴訟で争えず(妨訴抗弁)、仲裁判断は確定判決と同一の効力を持つ(仲裁法45条)。イも適切で、民事調停が成立し調停調書に記載されると裁判上の和解と同一の効力(債務名義)を生じる(民事調停法16条)。ウは不適切で、民事保全は権利の実現を保全するための暫定的措置であり、本案訴訟の前または係属中に申し立てるのが通常であって、判決確定後でなければ申し立てられないというのは誤りである。エも不適切で、調停不成立の場合は訴訟を提起して解決を図ることができる。よってア・イが適切で、ADRの効力と保全手続の暫定性の理解が要点である。
一問一答
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