問題
A社は内装工事業者であるB社との間で、自社が賃借する店舗の改装工事を代金600万円で請け負わせる旨の請負契約を締結した。工事の完成・引渡しを受けた後、A社が店舗の使用を開始したところ、B社が施工した内壁の一部に契約の内容に適合しない欠陥(クラックおよび施工不良)が判明した。請負における契約不適合責任に関する次の①〜⑤の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
選択肢
- 1A社はB社に対し、修補に過分の費用を要する場合であっても、当然に履行の追完として欠陥部分の修補のみを請求することができ、損害賠償や代金減額を選択する余地はない。
- 2A社は、種類または品質に関する契約不適合をその不適合を知った時から原則として1年以内にその旨をB社に通知しなければ、原則として履行の追完・代金減額・損害賠償の請求および契約の解除をすることができなくなる。
- 3請負契約においては注文者を厚く保護するため、契約不適合責任の権利行使期間に関する特則は一切設けられておらず、もっぱら債権一般の消滅時効の規定のみが適用される。
- 4契約不適合がもっぱら注文者A社の与えた指図によって生じたものである場合、B社がその指図が不適切であることを知りながらA社に告げなかったときであっても、A社はB社に契約不適合責任を追及することはできない。
- 5請負の目的物に契約不適合がある場合、その不適合が重要でなく、かつ修補に過分の費用を要するときであっても、A社はB社に対して常に履行の追完として修補を請求することができる。
正解
2. A社は、種類または品質に関する契約不適合をその不適合を知った時から原則として1年以内にその旨をB社に通知しなければ、原則として履行の追完・代金減額・損害賠償の請求および契約の解除をすることができなくなる。
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解説
改正民法では請負の契約不適合責任に売買の規定が準用され、注文者は不適合を知った時から1年以内に通知しないと原則として追完・代金減額・損害賠償・解除の権利を失う(637条1項)ため、②が正しい。①は誤りで、追完が不能・過分の費用を要する等の場合は追完を経ずに損害賠償や代金減額を選択でき、修補のみに限定されない。③も誤りで、上記の通り1年の期間制限の特則がある。④も誤りで、不適合が注文者の指図によって生じた場合でも、請負人がその指図の不適切を知りながら告げなかったときは例外的に責任を追及できる(636条ただし書)。⑤も誤りで、追完請求は追完が可能であることが前提であり、不適合が重要でなくかつ修補に過分の費用を要するような場合には追完(修補)請求が制限されうるから「常に請求できる」は誤り。
一問一答
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