問題
選択肢
- 1A社はB社に対し、修補に過分の費用を要する場合であっても、当然に履行の追完として欠陥部分の修補のみを請求することができ、損害賠償や代金減額を選択する余地はない。
- 2A社は、種類または品質に関する契約不適合をその不適合を知った時から原則として1年以内にその旨をB社に通知しなければ、原則として履行の追完・代金減額・損害賠償の請求および契約の解除をすることができなくなる。
- 3請負契約においては注文者を厚く保護するため、契約不適合責任の権利行使期間に関する特則は一切設けられておらず、もっぱら債権一般の消滅時効の規定のみが適用される。
- 4契約不適合がもっぱら注文者A社の与えた指図によって生じたものである場合、B社がその指図が不適切であることを知りながらA社に告げなかったときであっても、A社はB社に契約不適合責任を追及することはできない。
- 5請負の目的物に契約不適合がある場合、その不適合が重要でなく、かつ修補に過分の費用を要するときであっても、A社はB社に対して常に履行の追完として修補を請求することができる。
正解
2. A社は、種類または品質に関する契約不適合をその不適合を知った時から原則として1年以内にその旨をB社に通知しなければ、原則として履行の追完・代金減額・損害賠償の請求および契約の解除をすることができなくなる。
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解説
不適合を知った時から1年以内に通知しなければ追完・代金(報酬)の減額・損害賠償の請求および契約の解除ができなくなるとする記述が最も適切である。改正民法では請負に売買の契約不適合責任の規定が準用され(559条)、注文者は、種類または品質に関する不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しないと、原則として履行の追完・報酬の減額・損害賠償の請求および契約の解除をすることができなくなる(637条1項。引渡しの時に請負人が不適合を知り、または重大な過失によって知らなかったときは適用されない。同条2項)。修補に過分の費用を要する場合でも当然に修補のみを請求でき、損害賠償や代金減額を選択する余地はないとする記述は誤りで、修補に過分の費用を要するなど追完が取引上の社会通念に照らして不能といえる場合は修補を請求できず(412条の2第1項)、損害賠償(415条)や代金(報酬)の減額(563条2項1号の準用)によることになる。権利行使期間に関する特則は一切設けられておらず、もっぱら消滅時効の規定が適用されるとする記述も誤りで、上記のとおり1年の通知期間の特則がある(637条1項)。不適合が注文者の指図によって生じた場合には、請負人がその指図の不適当を知りながら告げなかったときでも責任を追及できないとする記述も誤りで、その場合は例外的に責任を追及できる(636条ただし書)。不適合が重要でなく修補に過分の費用を要するときでも常に修補を請求できるとする記述も誤りで、追完の請求は追完が可能であることが前提であり、修補に過分の費用を要する場合には取引上の社会通念に照らして不能として修補の請求が認められないことがある(412条の2第1項)から「常に請求できる」とはいえない。
一問一答
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