問題
相殺に関する次のア〜オの記述のうち、適切なものの組み合わせを①〜⑤の中から1つ選びなさい。 ア. 二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、相殺をするには原則として双方の債権が弁済期にあることを要するが、自働債権が弁済期にあれば、受働債権の期限の利益を放棄して相殺をすることができる。 イ. 差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え後に取得した債権を自働債権とする相殺をもって、差押債権者に対抗することができる。 ウ. 当事者が相殺を禁止し、または制限する旨の意思表示をした場合、その意思表示は、これを知らず、かつ知らないことにつき重大な過失がない第三者に対しても対抗することができる。 エ. 悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務の債務者(加害者)は、その損害賠償の債務を受働債権として、自己が被害者に対して有する別個の債権をもって相殺をすることができる。 オ. 時効によって消滅した債権であっても、その消滅以前に相殺に適するようになっていた(相殺適状にあった)ときは、その債権者は、これを自働債権として相殺をすることができる。
選択肢
- 1イ・ウ
- 2ア・イ
- 3ウ・オ
- 4ア・オ
- 5イ・エ
正解
4. ア・オ
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解説
アは正しく、自働債権が弁済期にあれば受働債権の期限の利益を放棄して相殺できる(505条1項・136条2項)。オも正しく、時効消滅前に相殺適状にあった債権は自働債権として相殺できる(508条)。イは誤りで、差押え後に取得した債権による相殺は原則として差押債権者に対抗できない(511条1項)。ウも誤りで、相殺制限の意思表示は、これを知りまたは重大な過失によって知らなかった第三者に対抗できるにとどまり、善意・無重過失の第三者には対抗できない(505条2項)。エも誤りで、悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務を受働債権として加害者側から相殺をすることは禁止される(509条1号)から「相殺をすることができる」は誤り。よって適切なのはア・オ。
一問一答
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