問題
債権者代位権および詐害行為取消権に関する次のア〜オの記述のうち、適切でないものの組み合わせを①〜⑤の中から1つ選びなさい。 ア. 債権者代位権は、原則として債務者が無資力であることを要件とするが、登記または登録の請求権を保全するためにする債務者の権利の代位行使(いわゆる転用型)のように、被保全債権と被代位権利とが密接に関連する場合には無資力要件が不要とされることがある。 イ. 債権者代位権を行使する債権者は、被代位権利が金銭の支払を目的とするものであるときは、自己の債権の額にかかわらず、被代位権利の全額の支払を自己に対してすることを相手方に求めることができる。 ウ. 債務者が債権者を害することを知ってした行為について、その行為によって利益を受けた者(受益者)がその行為の時において債権者を害すべき事実を知らなかったときであっても、債権者は常に詐害行為取消権を行使することができる。 エ. 詐害行為取消請求に係る訴えは、債務者が債権者を害することを知って行為をした時から2年を経過したとき、または行為の時から10年を経過したときは、提起することができなくなる。 オ. 詐害行為取消権は、債務者がした行為の取消しを求めるものであり、債権者はこれを訴えによって裁判所に請求しなければならず、裁判外で行使することはできない。
選択肢
- 1ア・イ
- 2エ・オ
- 3イ・ウ
- 4ア・オ
- 5ウ・エ
正解
5. ウ・エ
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解説
ウは誤り。詐害行為取消権は受益者がその行為の時において債権者を害すべき事実を知らなかった(善意)ときは行使できない(424条1項ただし書)から「常に行使できる」は誤り。エも誤りで、期間制限は逆であり、債権者が取消しの原因を知った時から2年、行為の時から10年を経過すると詐害行為取消しの訴えを提起できなくなる(426条)。アは正しく、無資力要件と登記請求権の代位等の転用型における例外として正確である。イも正しく、金銭の支払を目的とする場合に自己への引渡しを請求でき事実上の優先弁済を受けられる点が正確である(423条の3)。オも正しく、詐害行為取消権は必ず訴えによって行使しなければならない(424条1項。債権者代位権が裁判外でも行使できるのと異なる)。よって適切でないのはウ・エ。
一問一答
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