問題
A社は、業績の悪化を理由として、従業員Bを含む複数の従業員を解雇すること(いわゆる整理解雇)を検討している。解雇および整理解雇に関する次の①〜⑤の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
選択肢
- 1使用者は、労働者が業務上負傷し、または疾病にかかり療養のために休業する期間およびその後30日間であっても、自社の業績悪化を理由とするのであれば、その労働者を自由に解雇することができる。
- 2整理解雇は使用者の経営上の判断に属する事柄であるから、人員削減の必要性が認められさえすれば、解雇を回避するための努力や被解雇者の人選の合理性は問われない。
- 3使用者が労働者を解雇する場合には、その理由のいかんを問わず、解雇の予告も解雇予告手当の支払もおよそ不要であり、使用者はいつでも即時に解雇することができる。
- 4解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、その権利を濫用したものとして無効となる。
- 5労働者を解雇する場合において、使用者は、当該労働者から請求があったときであっても、解雇の理由を記載した証明書を交付する義務を負うことはない。
正解
4. 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、その権利を濫用したものとして無効となる。
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解説
客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当でない解雇は権利濫用として無効とする④が適切。労働契約法16条は、解雇が客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められない場合は権利濫用として無効とする(解雇権濫用法理)。①は誤りで、業務上の傷病による療養休業期間およびその後30日間は原則として解雇が禁止される(労働基準法19条)。②も誤りで、整理解雇は判例上、人員削減の必要性・解雇回避努力・人選の合理性・手続の妥当性の四要素(要件)で有効性が判断される。③も誤りで、原則として解雇予告または解雇予告手当が必要である(20条)。⑤も誤りで、労働者が解雇の理由について証明書を請求したときは、使用者は遅滞なくこれを交付しなければならない(22条)。
一問一答
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