問題
A社は海外のC社との間で機械を輸入する国際売買契約を締結しようとしている。国際取引の実務および紛争解決に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
選択肢
- 1日本とC社の所在国がいずれも締約国であっても、国際物品売買契約に関する国際連合条約(ウィーン売買条約・CISG)が当事者間の契約に適用される余地は一切ない。
- 2国際売買では、貿易条件の解釈の食い違いを避けるためインコタームズが広く用いられ、FOBやCIFなどの条件により危険の移転時期や費用負担の範囲が定まる。
- 3国際取引紛争の解決手段として仲裁を選択した場合でも、仲裁判断には何ら拘束力がなく、相手方が任意に従わない限り執行する手段はない。
- 4信用状(L/C)を用いた取引では、銀行は売買契約の履行状況そのものを審査して支払の可否を判断し、書類の点検は行わない。
正解
2. 国際売買では、貿易条件の解釈の食い違いを避けるためインコタームズが広く用いられ、FOBやCIFなどの条件により危険の移転時期や費用負担の範囲が定まる。
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解説
インコタームズが広く用いられFOBやCIF等で危険移転時期や費用負担が定まるとする記述が適切。インコタームズ(ICC制定の貿易条件の定型的解釈規則)は国際売買で広く利用され、FOB・CIF等の条件によって売主・買主間の費用負担と危険(リスク)の移転時期が定まり、解釈の齟齬を防ぐ。CISGが適用される余地が一切ないとする記述は誤りで、当事者双方の国がCISG締約国であれば原則として同条約が適用され(当事者が排除しない限り)、日本も締約国である。仲裁判断に拘束力がなく執行手段がないとする記述も誤りで、仲裁判断は確定判決と同一の効力を持ち、ニューヨーク条約により締約国間で外国仲裁判断の承認・執行が確保される。信用状取引で銀行が履行状況そのものを審査し書類の点検を行わないとする記述も誤りで、信用状取引は書類取引であり、銀行は呈示された書類が信用状条件に文面上合致するかを点検して支払う(独立抽象性の原則)。
一問一答
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