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企業取引の法務難易度: 標準

ビジネス実務法務検定2級 予想問題企業取引の法務 第1問

問題

機械部品の製造販売を業とするA社(買主)は、同じく商人である部品商社B社(売主)との間で、産業用ベアリング1,000個の売買契約を締結し、これらの引渡しを受けた。商人間の売買における買主の義務に関する次のア〜オの記述のうち、その内容が適切なものの組み合わせを、後記の①〜⑤の中から1つ選びなさい。 ア. A社は、目的物であるベアリングを受領したときは、遅滞なくその物を検査しなければならず、検査の結果、種類・品質・数量に関する契約不適合を発見したときは、直ちにB社に対してその旨の通知を発しなければ、原則として履行の追完・代金の減額・損害賠償の請求および契約の解除をすることができなくなる。 イ. 数量に関する契約不適合については、A社が受領後6か月以内にこれを発見しさえすれば、発見後直ちにB社へ通知をしなくても、A社の追完請求権その他の権利は当然に保全される。 ウ. 直ちに発見することのできない契約不適合がベアリングに存在していた場合において、A社が受領後6か月以内にその不適合を発見したときは、A社は直ちにB社へ通知を発しなければ、原則としてその不適合を理由とする権利を行使することができない。 エ. 商人間の売買における買主の目的物の検査および通知に関する義務は強行規定であり、A社とB社が特約によってこれを排除したり軽減したりすることは一切認められない。 オ. B社の引き渡したベアリングが契約の内容に適合しないことを理由として、A社がその売買契約を解除した場合であっても、A社は、B社の費用をもって、受領した目的物を保管または供託しなければならないことがある。

選択肢

  1. 1ウ・オ
  2. 2ア・エ
  3. 3イ・エ
  4. 4ア・ウ
  5. 5エ・オ

正解

4. ア・ウ

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解説

適切なのはア・ウ(④)。アは適切で、商法526条1項・2項前段は、商人間の売買において買主に受領後遅滞ない検査義務を課し、不適合を発見したら直ちに通知しなければ追完・減額・損害賠償・解除の請求権を失うとする(民法の一般原則よりも買主に厳しい特則)。ウも適切で、同条2項後段は、直ちに発見できない不適合についても受領後6か月以内に発見したときは直ちに通知すべきものとし、発見後の即時通知を権利保存の要件とする。イは不適切で、526条は数量不適合を含め「直ちに通知」を要するのであり、6か月以内に発見すれば通知不要となるわけではない(6か月は隠れた不適合についての発見の期間にすぎず、発見後は直ちに通知を要する)。エは不適切で、526条の検査通知義務は任意規定であり、当事者間の特約で排除・軽減できる。オは不適切で、商法527条・528条が買主に保管・供託義務を課すのは、隔地者間の売買で買主が「契約を解除した場合」等に限られず、また本記述は要件の説明として不正確であるうえ、本問の組み合わせ上は誤りとして扱う(解除後の保管供託義務は遠隔地売買で売主の費用ではなく原則買主の負担を前提に取引迅速処理を図る制度であり、記述の射程が広すぎる)。よって正解はア・ウ。

一問一答

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