問題
A社はB社に対する売掛金債権を保全するため担保の設定を検討している。物的担保に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
選択肢
- 1抵当権は目的物の占有を抵当権者に移転して設定するため、設定後は抵当権設定者が目的物を使用収益できなくなる。
- 2質権は、債権者が目的物の占有を取得し、被担保債権の弁済を受けるまでこれを留置することができる。
- 3先取特権は当事者の合意(設定契約)によって発生する約定担保物権である。
- 4同一の不動産に複数の抵当権を設定することはできず、第二順位以下の抵当権設定は無効である。
正解
2. 質権は、債権者が目的物の占有を取得し、被担保債権の弁済を受けるまでこれを留置することができる。
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解説
正解はイ。質権(民法342条以下)は債権者が目的物の占有を取得して留置し、優先弁済を受ける担保物権で、占有を要する点が抵当権と異なる。アは誤りで、抵当権(民法369条)は目的物の占有を移転せず設定者が使用収益を続けられる点に最大の特徴がある(だから事業用不動産の資金調達に使える)。ウは誤りで、先取特権は法律上当然に発生する法定担保物権であり、合意で生じる約定担保物権ではない。エも誤りで、同一不動産に複数の抵当権を設定でき、登記の順位で優先弁済の順位が決まる(順位は登記の先後による)。担保物権の占有要否と発生原因の区別は債権回収実務の基礎である。
一問一答
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