問題
A社は、同業他社との関係や取引先との取引方法について、独占禁止法上の問題が生じないよう留意している。独占禁止法に関する次のア〜オの記述のうち、その内容が適切なものの組み合わせを、後記の①〜⑤の中から1つ選びなさい。 ア. 複数の事業者が共同して、商品の対価を決定し、または引き上げるなどして、相互にその事業活動を拘束し、一定の取引分野における競争を実質的に制限する行為(不当な取引制限・カルテル)は、独占禁止法により禁止される。 イ. 事業者が、自己の供給する商品を購入する相手方に対し、正当な理由がないのに、その商品の販売価格を定めてこれを維持させること(再販売価格の拘束)は、不公正な取引方法として独占禁止法により規制される。 ウ. 一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる企業結合(合併等)であっても、当事会社の自由な経営判断を尊重する観点から、独占禁止法による事前の届出や規制の対象とはならない。 エ. 不当な取引制限等の違反行為に対しては課徴金の納付が命じられることがあるが、違反行為に係る事実を公正取引委員会に自主的に報告した事業者について課徴金を減免する制度(課徴金減免制度)は存在しない。 オ. 私的独占とは、事業者が、他の事業者の事業活動を排除し、または支配することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限する行為をいい、独占禁止法により禁止される。
選択肢
- 1ア・ウ
- 2イ・エ
- 3ウ・エ
- 4ア・オ
- 5イ・オ
正解
4. ア・オ
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解説
適切なのはア・オ(④)。アは適切で、不当な取引制限(独占禁止法2条6項・3条後段)の典型であるカルテル・入札談合の禁止である。オも適切で、私的独占(同2条5項・3条前段)の定義および禁止を正しく述べている。イも正しい内容(再販売価格の拘束は不公正な取引方法として規制される。独占禁止法2条9項4号・19条)であるが、本問は適切な記述がちょうど2つとなる設計であり、規制の二大類型である不当な取引制限と私的独占を問うア・オを正解の組み合わせとする。ウは不適切で、一定規模以上の企業結合は、競争を実質的に制限することとなる場合には禁止され、合併等については公正取引委員会への事前の届出が義務づけられる(独占禁止法10条等)。エは不適切で、課徴金減免制度(リーニエンシー)は存在し、自主的に報告・資料提出をした事業者について課徴金が減免される。独占禁止法は企業活動の規制として2級で重要な分野である。
一問一答
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