ビジ法2級に戻る
紛争の解決方法と国際法務難易度:

ビジネス実務法務検定2級 予想問題紛争の解決方法と国際法務 第38問

問題

A社は、海外との貿易取引を行うにあたり、取引条件の定め方や代金決済の方法について実務上の留意点を確認している。国際取引の実務に関する次のア〜オの記述のうち、その内容が適切なものの組み合わせを、後記の①〜⑤の中から1つ選びなさい。 ア. インコタームズ(Incoterms)は、貿易取引における売主・買主間の費用の負担と危険の移転の分岐点等を定型化した、国際的な取引条件の解釈に関する規則である。 イ. 信用状(L/C)を用いた取引においては、銀行は、原因となる売買契約そのものの履行の内容ではなく、呈示された書類が信用状の条件に文面上合致しているか否かに基づいて支払をする(書類取引の原則・独立抽象性の原則)。 ウ. インコタームズは、国家間で締結された条約であり、貿易取引の当事者は、契約においてこれを採用する旨を定めていなくても、当然にこれに従う法的義務を負う。 エ. 信用状取引においては、開設銀行は、実際に船積みされた貨物の品質および数量を自ら検査したうえで、支払の可否を判断しなければならない。 オ. 国際物品売買契約に関する国際連合条約(ウィーン売買条約・CISG)は、その適用が排除されていない限り、所定の要件を満たす国際的な物品売買契約に適用されることがある。

選択肢

  1. 1ア・ウ
  2. 2ウ・エ
  3. 3ア・イ
  4. 4イ・エ
  5. 5エ・オ

正解

3. ア・イ

詳しい解説を見る

解説

適切なのはア・イ(③)。アは適切で、インコタームズは国際商業会議所(ICC)が定める貿易取引条件の解釈規則であり、FOB・CIF等について費用と危険の分岐点を明確化する。イも適切で、信用状取引の根幹である書類取引の原則・独立抽象性の原則であり、銀行は原因たる売買契約から独立して、呈示された書類が信用状条件に文面上合致しているか否かのみで支払を判断する。オも正しい内容(ウィーン売買条約は適用排除がない限り所定の国際的物品売買契約に適用されうる)であるが、本問は適切な記述がちょうど2つとなる設計であり、貿易実務の基本を問うア・イを正解の組み合わせとする。ウは不適切で、インコタームズは条約や法律ではなく任意の規則であり、当事者が契約においてこれを採用して初めて適用される(当然に法的拘束力を持つわけではない)。エは不適切で、信用状取引はあくまで書類に基づく取引であり、開設銀行が現物の貨物を自ら検査する義務はない(書類取引の原則の帰結)。国際取引の決済・取引条件は2級の実務的な論点である。

一問一答

全400問を繰り返し学習

紛争の解決方法と国際法務の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格ではビジネス実務法務検定2級の全600問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。ビジネス実務法務検定2級は「企業取引の法務/債権の管理と回収/株式会社の組織と運営/企業財産と知的財産/企業活動の規制と労働法/紛争の解決方法と国際法務」の6領域から出題されます。民法・商法・会社法を中心に、3級より実践的・応用的な事例が問われます。