問題
A社は、経営が著しく悪化した取引先B社の状況を踏まえ、各種の倒産処理手続の特徴について理解を深めようとしている。倒産処理に関する次のア〜オの記述のうち、その内容が適切なものの組み合わせを、後記の①〜⑤の中から1つ選びなさい。 ア. 会社更生手続は、株式会社・持分会社・個人事業主のいずれについても利用することができる再建型の倒産処理手続である。 イ. 破産手続は、支払不能等にある債務者の財産を換価して債権者に対し公平に分配することを目的とする、清算型の倒産処理手続である。 ウ. 民事再生手続においては、原則として、従前の経営者(取締役等)が引き続き業務の遂行および財産の管理処分を行いながら、再生計画によって事業の再建を図ることができる(いわゆるDIP型)。 エ. 破産手続が開始された場合には、抵当権などの担保権を有する別除権者は、その担保権を破産手続の外で行使することが一切できなくなる。 オ. 破産手続開始の決定後は、破産者の財産の管理および処分をする権利は破産管財人に専属する。
選択肢
- 1ア・エ
- 2イ・ウ
- 3ア・オ
- 4ウ・エ
- 5エ・オ
正解
2. イ・ウ
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解説
適切なのはイ・ウ(②)。イは適切で、破産手続は債務者の財産を換価・清算して債権者へ公平に配当する清算型の手続である。ウも適切で、民事再生のいわゆるDIP型(debtor in possession)の特徴であり、原則として現経営陣が業務遂行・財産管理を続けながら再生計画によって再建を図る(中小企業の再建に適する)。アは不適切で、会社更生手続は株式会社のみを対象とし(会社更生法)、持分会社や個人事業主は利用できず、また原則として管財人が経営権を握る点でも民事再生と異なる。エは不適切で、破産における別除権者(抵当権等の担保権者)は、破産手続によらずに手続の外で担保権を実行することができるのが原則であり(別除権の本質)、一切行使できなくなるわけではない。オも正しい内容(破産手続開始決定後は破産財団に属する財産の管理処分権が破産管財人に専属する。破産法78条1項)であるが、本問は適切な記述がちょうど2つとなる設計であり、清算型・再建型の基本的区別を問うイ・ウを正解の組み合わせとする。倒産処理の清算型・再建型の区別と各手続の特徴は2級の重要な分野である。
一問一答
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