問題
危険負担および同時履行の抗弁に関する次のア〜オの記述のうち、適切なものの組み合わせを①〜⑤の中から1つ選びなさい。 ア. 双務契約において、当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる。 イ. 債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる。 ウ. 双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができ、この同時履行の抗弁権を有する間は、債務者は履行遅滞の責任を負わない。 エ. 同時履行の関係にある債務について、相手方が履行を拒んでいる場合に契約を解除するためには、解除をしようとする者は自己の債務の履行の提供をする必要はなく、提供をしないまま直ちに契約を解除することができる。 オ. 特定物の売買において、その目的物が引渡し前に当事者双方の責めに帰することができない事由によって滅失した場合、現行の民法のもとでは、買主の代金支払義務は当然に消滅し、買主は反対給付の履行を拒むまでもなくその義務を免れる。
選択肢
- 1ア・ウ
- 2ア・イ
- 3イ・オ
- 4ウ・エ
- 5エ・オ
正解
1. ア・ウ
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解説
アは適切。改正民法536条1項は双方無帰責の履行不能において債権者に反対給付の履行拒絶権を認める(旧法の債務者主義から履行拒絶構成へ変更)。ウは適切。同時履行の抗弁権を有する間は履行遅滞とならず、遅延損害金等も生じない(民法533条・492条の趣旨)。イは不適切。民法536条2項により債権者の帰責事由で履行不能となった場合は債権者は反対給付の履行を拒めず、なお反対給付義務を負う。エは不適切。同時履行の関係にある債務について相手方が履行を拒んでいる場合、解除をするには自己の債務の履行の提供をして相手方を履行遅滞に陥らせる必要があり、提供をしないまま直ちに解除することはできない。オも不適切。現行民法では危険負担は反対給付の履行拒絶という形で処理され、特定物売買でも買主の代金支払義務が「当然に消滅」するのではなく代金の支払を拒絶できるにとどまり、消滅させるには契約の解除を要するため誤りである。よって適切な組み合わせはア・ウ。
一問一答
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