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債権の管理と回収難易度:

ビジネス実務法務検定2級 予想問題債権の管理と回収 第11問

問題

A社は、継続的な取引関係にあるB社に対して有する売掛金債権(弁済期到来済み)を、資金調達の目的でC社に譲渡することを検討している。この債権譲渡に関する次の①〜⑤の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。なお、当事者間に以下の各記述で述べる事情以外の特段の合意はないものとする。

選択肢

  1. 1債権の譲渡は、譲渡人A社から債務者B社への通知、または債務者B社の承諾がなければ、譲渡の当事者であるA社とC社の間においてもその効力を生じない。
  2. 2同一の売掛金債権がA社からC社およびD社に二重に譲渡され、いずれの譲渡についても確定日付のある証書による通知がされた場合、その優劣は、確定日付のある証書による通知が債務者B社に到達した日時の先後ではなく、譲渡契約が成立した日時の先後によって決せられる。
  3. 3将来発生する売掛金債権は、譲渡の意思表示の時点で現に発生していない以上、これを譲渡の目的とすることはできず、現に発生している債権についてのみ譲渡が認められる。
  4. 4A社とB社との間で当該売掛金債権について譲渡を禁止し、または制限する旨の意思表示(譲渡制限の特約)がされていた場合であっても、A社からC社への債権譲渡は原則として有効である。ただし、C社が譲渡制限の特約につき悪意または重大な過失により知らなかったときは、B社は、C社に対する履行を拒むことができ、かつ譲渡人A社に対する弁済等をもってC社に対抗することができる。
  5. 5債務者B社は、対抗要件具備時より前にA社に対して生じた事由をもってC社に対抗することができるが、対抗要件具備時より前にA社に対して取得した反対債権による相殺をもってC社に対抗することは一切できない。

正解

4. A社とB社との間で当該売掛金債権について譲渡を禁止し、または制限する旨の意思表示(譲渡制限の特約)がされていた場合であっても、A社からC社への債権譲渡は原則として有効である。ただし、C社が譲渡制限の特約につき悪意または重大な過失により知らなかったときは、B社は、C社に対する履行を拒むことができ、かつ譲渡人A社に対する弁済等をもってC社に対抗することができる。

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解説

譲渡制限特約付きの債権でも譲渡は原則有効であり、C社が悪意・重過失のときに限りB社は履行を拒め譲渡人への弁済等を対抗できるとする④が適切。改正民法466条2項は譲渡制限の意思表示に反する債権譲渡も有効とし、同条3項は債務者が悪意・重過失の譲受人に対し履行を拒みかつ譲渡人への弁済等を対抗できると定める。①は誤り。通知・承諾は債務者および第三者に対する対抗要件(467条)であって譲渡当事者間の効力要件ではなく、譲渡契約自体は合意により有効に成立する。②も誤り。二重譲渡の優劣は確定日付のある証書による通知の債務者への到達の先後で決まり(判例)、契約成立の早さではない。③も誤り。民法466条の6は将来債権の譲渡を明文で認めている。⑤も誤り。民法469条は債務者が対抗要件具備時より前に取得した債権による相殺を譲受人に対抗できると定めるため「一切できない」は誤りである。実務では譲渡制限特約付き債権の流動化や二重譲渡の対抗要件の理解が重要である。

一問一答

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