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株式会社の組織と運営難易度:

ビジネス実務法務検定2級 予想問題株式会社の組織と運営 第15問

問題

X株式会社(取締役会設置会社・監査役設置会社)の代表取締役Aが、取締役会の承認を得ずに、会社を代表してY社との間で会社所有の重要な不動産を売却する契約を締結した。この取引に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

選択肢

  1. 1取締役会の承認を欠く重要財産の処分は、相手方の善意悪意を問わず常に有効であり、会社はAに対し任務懈怠責任を追及できるにとどまる。
  2. 2重要な財産の処分は代表取締役の専決事項であり、そもそも取締役会の決議を要しないため、本件売買は完全に有効である。
  3. 3重要な財産の処分は取締役会の決議を要する事項であり、Aが承認を得ずに行った本件売買は、相手方Y社が取締役会決議を経ていないことを知りまたは知ることができたときに限り、無効となりうる。
  4. 4取締役会の承認を欠く重要財産の処分は、相手方の善意悪意を問わず常に無効であり、会社はいつでも所有権に基づき不動産の返還を請求できる。

正解

3. 重要な財産の処分は取締役会の決議を要する事項であり、Aが承認を得ずに行った本件売買は、相手方Y社が取締役会決議を経ていないことを知りまたは知ることができたときに限り、無効となりうる。

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解説

重要財産の処分は取締役会の決議事項でありY社が決議を経ていないことを知りまたは知り得たときに限り無効となりうるとする記述が適切。会社法362条4項1号は重要な財産の処分を取締役会の専決事項とし、代表取締役が決議を欠いて行った取引について判例は原則有効としつつ、相手方が決議を経ていないことを知りまたは知り得た(悪意・有過失)ときに限り無効になると解する(相対的無効説)。相手方の善意悪意を問わず常に有効で任務懈怠責任の追及にとどまるとする記述は誤りで、悪意・有過失の相手方との関係では無効となりうる点を看過している。重要財産の処分が代表取締役の専決事項で取締役会決議を要しないとする記述も誤りで、重要財産の処分は取締役会の決議を要する。相手方の善意悪意を問わず常に無効で所有権に基づく返還請求ができるとする記述も誤りで、善意無過失の相手方に対しても常に無効とすると取引の安全を害し判例の立場に反する。実務では「重要な財産」の該当性判断と相手方の調査義務の理解が問われる。

一問一答

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