問題
職務発明における「相当の利益」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1相当の利益の額は法律で一律に定められており、企業が独自の算定基準を設けることは認められていない。
- 2相当の利益の内容を決定するための基準の策定に際しては、使用者と従業者との協議の状況や基準の開示の状況等を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。
- 3相当の利益は必ず金銭でなければならず、留学の機会の付与やストックオプションの付与などの金銭以外の利益は認められない。
- 4相当の利益についての定めがある場合、その内容がどれほど不合理であっても、従業者は定められた額以外を一切請求できない。
正解
2. 相当の利益の内容を決定するための基準の策定に際しては、使用者と従業者との協議の状況や基準の開示の状況等を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。
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解説
平成27年改正後の特許法35条は、相当の利益の内容を決める基準の策定に際しての使用者と従業者の「協議の状況」、策定された基準の「開示の状況」、利益内容の決定に際しての従業者からの「意見聴取の状況」等を考慮して、その定めが不合理と認められるものであってはならないとする(35条5項)。手続の公正さを担保する趣旨で、基準の策定に際し協議・開示の状況等を考慮し不合理と認められるものであってはならないとする記述が正解。相当の利益は金銭に限らず、留学機会・ストックオプション・昇進等の経済的利益でもよいから、必ず金銭でなければならず金銭以外の利益は認められないとする記述は誤り。定めが不合理と認められる場合には、従業者は発明の価値等を考慮して定まる相当の利益を請求できる(35条7項)ので、定めがあればその内容がどれほど不合理でも定められた額以外を一切請求できないとする記述は誤り。額は法定一律ではなく企業が手続を踏んで基準を定められるから、額が法律で一律に定められ企業が独自の算定基準を設けられないとする記述も誤り。手続的合理性の確保が現行制度の要点である。
一問一答
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