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行政法難易度: 標準2020年度

行政書士 過去問行政法 第13問

問題

国家賠償法に関する次のア〜エの記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、正しいものの組合せはどれか。ア同一の行政主体に属する複数の公務員のみによって一連の職務上の行為が行われ、その一連の過程で他人に損害が生じた場合、損害の直接の原因となった公務員の違法行為が特定できないときには、当該行政主体は国家賠償法1条1項に基づく損害賠償責任を負うことはない。イ税務署長が行った所得税の更正処分が、所得金額を過大に認定したものであるとして取消訴訟で取り消されたとしても、当該税務署長が更正処分をするに際して職務上通常尽くすべき注意義務を尽くしていた場合は、当該更正処分に国家賠償法1条1項にいう違法があったとはされない。ウ国家賠償法1条1項に基づく賠償責任は、国または公共団体が負うのであって、公務員個人が負うものではないから、公務員個人を被告とする賠償請求の訴えは不適法として却下される。エ国家賠償法1条1項が定める「公務員が、その職務を行うについて」という要件については、公務員が主観的に権限行使の意思をもってする場合に限らず、自己の利をはかる意図をもってする場合であっても、客観的に職務執行の外形をそなえる行為をしたときは、この要件に該当する。

選択肢

  1. 1ア・イ
  2. 2ア・ウ
  3. 3イ・ウ
  4. 4イ・エ
  5. 5ウ・エ

正解

4. イ・エ

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解説

正解は4(イ・エ)。イは正しく、所得税の更正処分が取消訴訟で取り消されても、税務署長が職務上通常尽くすべき注意義務を尽くしていれば国家賠償法1条1項の違法はないとするのが判例(最判平成5年3月11日)。エも正しく、「職務を行うについて」は主観的な権限行使の意思を要せず、自己の利を図る意図でも客観的に職務執行の外形を備える行為であれば該当する(最判昭和31年11月30日・外形標準説)。アは誤りで、加害公務員が特定できなくても一連の行為が職務上のものなら行政主体は賠償責任を負いうる(最判昭和57年4月1日)。ウは誤りで、公務員個人は責任を負わないが、個人を被告とする訴えは却下ではなく請求棄却となる。(出典: 令和2年度 行政書士試験 問題20)

一問一答

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