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行政法難易度: 標準2020年度

行政書士 過去問行政法 第14問

問題

国家賠償法に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。 (注)*公害健康被害の補償等に関する法律

選択肢

  1. 1宅地建物取引業法は、宅地建物取引業者の不正な行為によって個々の取引関係者が被る具体的な損害の防止、救済を制度の直接の目的とするものであるから、不正な行為をした業者に対する行政庁の監督権限の不行使は、被害者との関係においても、直ちに国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受ける。
  2. 2建築基準法に基づく指定を受けた民間の指定確認検査機関による建築確認は、それに関する事務が行政庁の監督下において行われているものではないため、国家賠償法1条1項の「公権力の行使」に当たらない。
  3. 3公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法、または同法を引き継いだ公害健康被害補償法*に基づいて水俣病患者の認定申請をした者が水俣病の認定処分を受けた場合でも、申請処理の遅延により相当の期間内に応答がなかったという事情があれば、当該遅延は、直ちに国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受ける。
  4. 4裁判官がおこなう争訟の裁判については、その裁判の内容に上訴等の訴訟法上の救済方法で是正されるべき瑕疵が存在し、当該裁判官が付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したと認め得るような事情がみられたとしても、国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受けることはない。
  5. 5検察官が公訴を提起した裁判において、無罪の判決が確定したとしても、そのことから直ちに、起訴前の逮捕や勾留とその後の公訴の提起などが国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受けるということにはならない。

正解

5. 検察官が公訴を提起した裁判において、無罪の判決が確定したとしても、そのことから直ちに、起訴前の逮捕や勾留とその後の公訴の提起などが国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受けるということにはならない。

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解説

正解は5(妥当なもの)。無罪判決が確定しても、逮捕・勾留・公訴提起は当時の判断として合理的相当性があれば足り、結果的に無罪となったことから直ちに違法とはならない(最判昭和53年)。1は宅建業法の監督権限不行使が直ちに違法となるとする点が誤り(救済目的は直接の目的でない)。2の指定確認検査機関の建築確認は「公権力の行使」に当たる。3の認定遅延は不作為の違法であって認定処分そのものとは別の論点で、直ちに違法とはいえない。4は裁判官の職務行為も特別の事情があれば違法評価を受け得るとするのが判例。(出典: 令和2年度 行政書士試験 問題21)

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