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民法難易度: 標準2020年度

行政書士 過去問民法 第8問

問題

医療契約に基づく医師の患者に対する義務に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。

選択肢

  1. 1過失の認定における医師の注意義務の基準は、診療当時のいわゆる臨床医学の実践における医療水準であるとされるが、この臨床医学の実践における医療水準は、医療機関の特性等によって異なるべきではなく、全国一律に絶対的な基準として考えられる。
  2. 2医療水準は、過失の認定における医師の注意義務の基準となるものであるから、平均的医師が現に行っている医療慣行とは必ずしも一致するものではなく、医師が医療慣行に従った医療行為を行ったからといって、医療水準に従った注意義務を尽くしたと直ちにいうことはできない。
  3. 3医師は、治療法について選択の機会を患者に与える必要があるとはいえ、医療水準として未確立の療法については、その実施状況や当該患者の状況にかかわらず、説明義務を負うものではない。
  4. 4医師は、医療水準にかなう検査および治療措置を自ら実施できない場合において、予後(今後の病状についての医学的な見通し)が一般に重篤で、予後の良否が早期治療に左右される何らかの重大で緊急性のある病気にかかっている可能性が高いことを認識できたときであっても、その病名を特定できない以上、患者を適切な医療機関に転送して適切な治療を受けさせるべき義務を負うものではない。
  5. 5精神科医は、向精神薬を治療に用いる場合において、その使用する薬の副作用については、その薬の最新の添付文書を確認しなくても、当該医師の置かれた状況の下で情報を収集すれば足りる。

正解

2. 医療水準は、過失の認定における医師の注意義務の基準となるものであるから、平均的医師が現に行っている医療慣行とは必ずしも一致するものではなく、医師が医療慣行に従った医療行為を行ったからといって、医療水準に従った注意義務を尽くしたと直ちにいうことはできない。

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解説

正解は2(妥当なもの)。医療水準は医師の注意義務の基準であり、平均的医師が現に行う医療慣行とは必ずしも一致せず、慣行に従ったからといって医療水準上の注意義務を尽くしたとは直ちにいえないとするのが判例なので妥当。1は医療水準は医療機関の性格・地域の医療環境等により異なり得るとするのが判例で、全国一律絶対的基準とする点が妥当でない。3は未確立の療法でも一定の場合には説明義務を負い得るとするのが判例で、状況にかかわらず義務を負わないとする点が妥当でない。4は自ら実施できなくても適切な医療機関へ転送すべき義務を負い得るので妥当でない。5は向精神薬使用時は最新の添付文書を確認すべき注意義務があるとするのが判例なので妥当でない。(出典: 令和2年度 行政書士試験 問題34)

一問一答

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