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行政法難易度: 標準2021年度

行政書士 過去問行政法 第33問

問題

規制権限の不行使(不作為)を理由とする国家賠償請求に関する次のア〜エの記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。ア石綿製品の製造等を行う工場または作業場の労働者が石綿の粉じんにばく露したことにつき、一定の時点以降、労働大臣(当時)が労働基準法に基づく省令制定権限を行使して罰則をもって上記の工場等に局所排気装置を設置することを義務付けなかったことは、国家賠償法1条1項の適用上違法である。イ鉱山労働者が石炭等の粉じんを吸い込んでじん肺による健康被害を受けたことにつき、一定の時点以降、通商産業大臣(当時)が鉱山保安法に基づき粉じん発生防止策の権限を行使しなかったことは、国家賠償法1条1項の適用上違法である。ウ宅地建物取引業法に基づき免許を更新された業者が不正行為により個々の取引関係者に対して被害を負わせたことにつき、免許権者である知事が事前に更新を拒否しなかったことは、当該被害者との関係において国家賠償法1条1項の適用上違法である。エいわゆる水俣病による健康被害につき、一定の時点以降、健康被害の拡大防止のために、水質規制に関する当時の法律に基づき指定水域の指定等の規制権限を国が行使しなかったことは、国家賠償法1条1項の適用上違法とはならない。

選択肢

  1. 1ア・イ
  2. 2ア・ウ
  3. 3イ・ウ
  4. 4イ・エ
  5. 5ウ・エ

正解

1. ア・イ

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解説

正解は1(ア・イ)。アは正しく、労働大臣が省令制定権限を行使して局所排気装置の設置を義務付けなかったことは国賠法1条1項の適用上違法とされた(泉南アスベスト訴訟・最判平26.10.9)。イも正しく、通商産業大臣がじん肺被害につき鉱山保安法上の権限を行使しなかったことは同項の適用上違法とされた(筑豊じん肺訴訟・最判平16.4.27)。ウは妥当でなく、宅建業免許を更新した知事が事前に更新を拒否しなかったことは被害者との関係で違法とはいえないとされた(最判平元.11.24)。エも妥当でなく、水俣病につき国が水質規制権限を行使しなかったことは違法とされた(関西水俣病訴訟・最判平16.10.15)ので、「違法とはならない」とする点が誤り。(出典: 令和3年度 行政書士試験 問題21)

一問一答

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