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民法難易度: 標準2021年度

行政書士 過去問民法 第10問

問題

意思表示に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。

選択肢

  1. 1意思表示の相手方が、正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたときは、その通知は通常到達すべきであった時に到達したものとみなされ、相手方が通知の受領を拒絶した場合には意思表示の到達が擬制される。これに対して、意思表示を通知する内容証明郵便が不在配達されたが、受取人が不在配達通知に対応しないまま留置期間が経過して差出人に還付され、通知が受領されなかった場合には、意思表示が到達したものと認められることはない。
  2. 2契約の取消しの意思表示をしようとする者が、相手方の所在を知ることができない場合、公示の方法によって行うことができる。この場合、当該取消しの意思表示は、最後に官報に掲載した日またはその掲載に代わる掲示を始めた日から2週間を経過した時に相手方に到達したものとみなされるが、表意者に相手方の所在を知らないことについて過失があった場合には到達の効力は生じない。
  3. 3契約の申込みの意思表示に対して承諾の意思表示が郵送でなされた場合、当該意思表示が相手方に到達しなければ意思表示が完成せず契約が成立しないとすると取引の迅速性が損なわれることになるから、当該承諾の意思表示が発信された時点で契約が成立する。
  4. 4意思表示は、表意者が通知を発した後に制限行為能力者となった場合でもその影響を受けないが、契約の申込者が契約の申込み後に制限行為能力者となった場合において、契約の相手方がその事実を知りつつ承諾の通知を発したときには、当該制限行為能力者は契約を取り消すことができる。
  5. 5意思表示の相手方が、その意思表示を受けた時に意思能力を有しなかったとき、または制限行為能力者であったときは、その意思表示をもってその相手方に対抗することができない。

正解

2. 契約の取消しの意思表示をしようとする者が、相手方の所在を知ることができない場合、公示の方法によって行うことができる。この場合、当該取消しの意思表示は、最後に官報に掲載した日またはその掲載に代わる掲示を始めた日から2週間を経過した時に相手方に到達したものとみなされるが、表意者に相手方の所在を知らないことについて過失があった場合には到達の効力は生じない。

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解説

正解は2。公示による意思表示は相手方の所在を知ることができない場合に行うことができ、最後に官報に掲載した日等から2週間の経過により到達したものとみなされるが、表意者が相手方の所在を知らないことに過失があったときは到達の効力を生じない(民法98条3項ただし書)ので妥当。1は、内容証明郵便が留置期間経過で還付されても、社会通念上了知可能な状態に置かれたとして到達が認められる余地があり(最判平10.6.11)、「認められることはない」とする点が誤り。3は到達主義(97条1項)が原則で、承諾の発信時に契約成立とする発信主義は採られていないので誤り。4は、表意者が発信後に行為能力の制限を受けても意思表示の効力に影響しない(97条3項)が、後段の特則は条文になく誤り。5は受領能力の規定(98条の2)が未成年者・成年被後見人を対象とするのに対し、制限行為能力者一般に広げる点が誤り。(出典: 令和3年度 行政書士試験 問題27)

一問一答

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