行政書士トップに戻る
民法難易度: 標準2021年度

行政書士 過去問民法 第14問

問題

AとBは、令和3年7月1日にAが所有する絵画をBに1000万円で売却する売買契約を締結した。同契約では、目的物は契約当日引き渡すこと、代金はその半額を目的物と引き換えに現金で、残金は後日、銀行振込の方法で支払うこと等が約定され、Bは、契約当日、約定通りに500万円をAに支払った。この契約に関する次のア〜オのうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものの組合せはどれか。ア残代金の支払期限が令和3年10月1日と定められていたところ、Bは正当な理由なく残代金500万円の支払いをしないまま2か月が徒過した。この場合、Aは、Bに対して、2か月分の遅延損害金について損害の証明をしなくとも請求することができる。イ残代金の支払期限が令和3年10月1日と定められていたところ、Bは正当な理由なく残代金500万円の支払いをしないまま2か月が徒過した場合、Aは、Bに対して、遅延損害金のほか弁護士費用その他取立てに要した費用等を債務不履行による損害の賠償として請求することができる。ウ残代金の支払期限が令和3年10月1日と定められていたところ、Bは残代金500万円の支払いをしないまま2か月が徒過した。Bは支払いの準備をしていたが、同年9月30日に発生した大規模災害の影響で振込システムに障害が発生して振込ができなくなった場合、Aは、Bに対して残代金500万円に加えて2か月分の遅延損害金を請求することができる。エAの母の葬儀費用にあてられるため、残代金の支払期限が「母の死亡日」と定められていたところ、令和3年10月1日にAの母が死亡した。BがAの母の死亡の事実を知らないまま2か月が徒過した場合、Aは、Bに対して、残代金500万円に加えて2か月分の遅延損害金を請求することができる。オ残代金の支払期限について特段の定めがなかったところ、令和3年10月1日にAがBに対して残代金の支払いを請求した。Bが正当な理由なく残代金の支払いをしないまま2か月が徒過した場合、Aは、Bに対して、残代金500万円に加えて2か月分の遅延損害金を請求することができる。

選択肢

  1. 1ア・イ
  2. 2ア・オ
  3. 3イ・エ
  4. 4ウ・エ
  5. 5ウ・オ

正解

3. イ・エ

詳しい解説を見る

解説

正解は3(イ・エ、妥当でないもの)。イは妥当でなく、金銭債務の不履行については損害の証明を要しない代わりに、債権者は法定利率による遅延損害金を超える弁護士費用等の損害賠償を請求できない(民法419条1項・2項、最判昭48.10.11)。エも妥当でなく、「母の死亡日」は不確定期限であり、債務者は期限到来後に履行請求を受けた時または期限到来を知った時のいずれか早い時から遅滞となる(412条2項)から、Bが母の死亡を知らず請求も受けていない以上、遅延損害金は発生しない。アは金銭債務の損害賠償に損害の証明を要しない(419条2項)ので妥当。ウは金銭債務に不可抗力の抗弁が認められない(419条3項)ので、災害で振込不能でも遅延損害金を請求でき妥当。オは期限の定めのない債務が履行請求時から遅滞となる(412条3項)ので妥当である。(出典: 令和3年度 行政書士試験 問題31)

一問一答

全600問を繰り返し学習

民法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では行政書士の全1165問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。行政書士は憲法・民法・行政法・商法/会社法・基礎法学・一般知識の6分野からバランスよく出題されます。